株爆上がり!? 欧州、今季の“サプライズ”監督(6)3部→2部→1部! 圧巻の破壊力をもたらす青年監督
5月に入り、欧州の23/24シーズンも佳境を迎えている。今季は期待通りの成績を収めたビッグクラブももちろんあった一方で、シーズン前の予想を裏切り大躍進を果たしたクラブも目立った。今回は、23/24シーズンの欧州で旋風を巻き起こした監督をピックアップして紹介する。
キーラン・マッケナ(イプスウィッチ・タウン/イングランド) 生年月日:1986年5月14日 就任期間:2021年12月~ 23/24リーグ戦成績:46試合28勝12分6敗(2位) 37歳の若手監督が目指すサッカーはとても攻撃的だ。 怪我により若くして選手キャリアを終えたキーラン・マッケナは、その後トッテナムのアカデミーで指導者を務め、2016年にはマンチェスター・ユナイテッドのU-18監督となった。ジョゼ・モウリーニョ監督期にはアシスタントコーチも務め、2021年に当時プレミア3部のイプスウィッチ・タウンの監督に就任した。 イプスウィッチは過去にはUEFAカップに出場したことがある古豪だが、01/02シーズンに2部へ降格すると18/19シーズンには3部まで降格してしまい、クラブの再建が急務となっていた。しかし、マッケナが監督に就任すると、クラブは水を得た魚のように躍動する。22/23シーズンに101得点と凄まじいペースで得点を積み重ね2部に昇格すると、その勢いはとどまることを知らず、今季もリーグ最多の92得点で2位の座を死守し、プレミアリーグに昇格となった。3部から2年でプレミアにストレート昇格したのは10/11シーズンにプレミアに昇格したノリッジ・シティ以来の快挙である。 イプスウィッチの魅力は何といってもその攻撃力だ。低い位置からパスをつなぎ、CFに楔のパスを入れサイドに展開する。楔のパスが攻撃のサインとなりコナー・チャップリンら2列目の選手やSBの選手が一気に攻撃を仕掛ける。特に左SBのレイフ・デイヴィスは何度もサイドを駆け上がりクロスを入れる驚異的な存在だ。今季は何と18アシストを記録している。 マッケナのサッカーは高く評価されており、ブライトンがロベルト・デ・ゼルビ監督がチームを去った場合に招聘を検討していると英紙『TheGuardian』が報じている。若き指揮官のサッカーが、来季プレミアリーグに新たな風を吹かせるかもしれない。
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