男性の乳がん リスク高い人は? セルフ“触診”で早期発見も可能
■「あること自体知らない」ため“進行した状態“で見つかることも…
具体的な自覚症状として多いのはやはり「しこり」(医学用語で腫瘤)です。ほかには「乳頭からの分泌物や出血」、かなり進行した状態のようですが「皮膚のただれ」などもあるといいます。 問題は、どうしても男性の乳がんは「あること自体を知らない」「恥ずかしい」といった理由で受診が遅れ、“進行した状態“で見つかることも多いということです。
■きっかけは「左胸のしこり」 早期発見のブラザー・コーンさん
ブラザー・コーンさんも乳がんに気づいたきっかけは「左胸のしこり」だったそうです。病院で検査を受けて、SNSに次のような投稿をアップしました。 「現在のところ、乳癌の症状はステージ2で、早期発見出来たため、なんとか命には別条ないと主治医から告げられておりますのでご安心ください」 早く見つかったことはよかったと思います。
■男性も女性もセルフチェックを! “普段の触感”を覚えておくことが大事
そこで、早期発見のために大事なポイントが「セルフチェック」です。男性もやってみましょう。国立がん研究センター中央病院腫瘍内科の米盛勧医師に教えていただきました。 セルフチェックは、お風呂に入った時や脱衣所など、自分の体を「鏡」で見られる時がいいそうです。まず、触る前に「よく見る」ことです。自分の胸を、観察してみることが大事です。観察をすることで、形やくぼみ、盛り上がりなど、いつもの自分の体と違う「変形」がないかどうかを確認しましょう。 続いて「触診」です。片手をあげて、もう片方の手で胸を触り、乳房や脇のあたりにしこりがないかを確認していきます。脇のあたりも触りましょう。脇のリンパに転移しているケースもあるので注意が必要です。同じように、反対側も触診します。 しこりがなくても、普段の触っている感覚を覚えておくことも大事です。米盛医師によると、変化に気づく意味で大事だということです。
■「しこり」は石や種のように硬い感触 見つかったらすぐに受診を
さきほどから「しこり、しこり」と言っていますが、「しこり」とはどんなものでしょうか。米盛医師によると「しこり」は「非常に硬い石のような、ゴリゴリした感触のもの」だといいます。 筋肉や脂肪とは違って、触っていてもすぐにわかる「ゴリゴリ」した、石や種に近い感触だそうです。しこりは良性のものがほとんどですが、悪性のがんの可能性もあるので、硬いものに気づいたら、すぐに受診をしてほしいということです。 悪性のものは特に、触って「わかりやすい」のだそうです。そして、痛みがない、痛みを感じにくいことが多いといいます。 ◇ 男性の乳がんについてお伝えしましたが、私たちが「まさか」と思う病気はたくさんあり、突然襲ってきます。米盛医師は、日頃から食事など生活習慣に気を配り、適度な運動もするなど、健康への意識を高めて生活することが大切だと話していました。 (2023年8月30日午後4時半ごろ放送 news every. 「知りたいッ!」より)