<間宮祥太朗&一ノ瀬颯>WOWOWドラマ「ハスリンボーイ」で初共演 池袋の裏社会で対決する2人が対談 11月1日スタート
――原作や脚本から感じた、それぞれの役柄の印象は?
間宮さん:タモツは、奨学金の返済という抱えているものはあるけれど、まわりから見たら平凡な学生です。それが予期せぬ事態で裏社会に足を踏み入れ、追い詰められる中でタモツの生存本能がどんどん浮き彫りになっていく。特別な人物ではないけれど、自分の置かれた状況の中で生き延びる術を探しながら、がむしゃらに生きていく姿が印象的でした。
一ノ瀬さん:僕は原作から汲み取れる部分は少なくはあったんですが、監督は原作に縛られすぎなくていいとおっしゃっていて。僕が演じるウツロはタモツたちの敵というポジションで、生い立ちゆえに「自分は一体何者なんだろう?」というアイデンティティを幼い頃に奪われてしまった人物でもある。そこを自分で必死に探していて、力強く生きていくために仲間も作りつつ、自分が正しいと思う道を突き進んできたし、社会の構図を変えたいというふうに思っているんです。やり方としてどうなのかとは思うし、敵であり悪者ではあるけれど、自分にとっての正義は貫いているんですよね。そういう、一種の信念を強く持っている人物だと感じていました。
間宮さん:あと、道具屋が出てくる作品の中でも、大学生という素人がやるのは新しいなと、原作を読んで思いました。タモツも九条も、もともと裏社会で生きていた人間ではないので、悪いことをしたいというわけではなく、あくまでもビジネスとして道具屋をしています。ある種淡々と、こういう場面では、こういう人からこういう道具を要求されて……といった、裏社会のさまざまな場面が描かれていたので、興味深く思いながら読み進めました。
――今回が初共演となりますが、お芝居をしてみて、お互いにどのような印象を持ちましたか?
間宮さん:ウツロはキャラクター性がとても強くて、どこか2次元的な役ですよね。一緒にお芝居をしていた時も、完成した作品を見た時も、ウツロの突飛な部分と、会話ベースのお芝居との塩梅がすごく上手だなという印象がありました。撮影中もウツロのリズムを作りつつ、こちらの芝居に合わせて会話のやりとりの中でリズムを変えていく作業をしている感じがあって、柔軟だなぁと感じていたんです。監督の指示に対する反応もすごく早かったですね。