大谷翔平「ぜひ打席に立ってほしいなと思います、彼に」 元二刀流の最強新人へ“大谷流”の気遣い
◆米大リーグ パイレーツ10―6ドジャース(5日、米ペンシルベニア州ピッツバーグ=PNCパーク) 【動画】さすが!大谷翔平、全米注目ルーキーから15号2ラン!! ドジャース・大谷翔平投手(29)が5日(日本時間6日)、敵地・パイレーツ戦に「2番・DH」でフル出場。23年のMLBドラフト全体1巡目でプロ入りしたポール・スキーンズ投手(22)と注目の初対決で5試合ぶりの15号2ランを放ち、PNCパークでは初本塁打。自身の日本人選手最多記録をさらに更新する27球場目(現在の各球団本拠地では25球場目)の一発とするなど、2安打2打点と奮闘した。 7点を追う3回2死一塁だった。フルカウントからの6球目、剛腕の100・1マイル(約161キロ)直球を打球速度105・6マイル(約170キロ)ではじき返し、バックスクリーンまで運んだ。初回には最速101・3マイル(約163キロ)を計測したストレートに3球連続でバットが空を切り、空振り三振。3回の打席も直球を2度空振りしていたが、スイングを仕掛けた6球目で初めて捉えた真っすぐを本塁打にした。 試合後には「素晴らしいボールでしたし、(空振り三振した)最初の打席なんかはあんまりいいスイングだったとは言えなかったので」とルーキーをたたえた上で「それを打てたのはもちろん良かったです」と振り返った。 スキーンズはかつて投手と捕手の二刀流を目指し、21年にはNCAAファルコンズで投手として18試合に登板し、1勝1敗、11セーブを挙げた一方、捕手としても18試合に出場。打撃成績は計48試合で打率4割1分、11本塁打のスラッガーでもあった。「彼(大谷)に感銘を受けて、できるだけ長い間、二刀流にトライしてみたんだ」と前日4日(同5日)には本家二刀流への憧れを口にしていた。 米カリフォルニア州フラートン出身で、18年4月8日(同9日)にはエンゼルス時代の大谷の本拠地(同州アナハイム・エンゼルスタジアム)デビュー戦をスタンド観戦していたという。この日、そのことを伝え聞いた大谷は「ぜひ打席に立ってほしいなと思います、彼に」とニヤリ。昨年9月に受けた右肘手術の影響で今季は打者専念となっているが、来季には投手としても復帰予定。メジャーでは両リーグともにDH制のため、スキーンズも二刀流に復帰するしか対戦する可能性はないが、大谷らしい“リップサービス”だった。
報知新聞社