【世界卓球】男子ベスト8が出そろう。デンマークは3時間越えの激戦を制してパリ五輪への切符をつかむ
◇世界卓球2024(団体戦) 2月16~25日 韓国・釜山 2月21日、世界卓球釜山大会は6日目が終了。女子に続いて男子も第2ステージ2回戦が行われ、ベスト8が決定。ベスト8に進んだチームはメダルをかけた準々決勝に駒を進めたと同時に、パリ五輪への出場権を獲得した。 今回ベスト8に入った国の中で、最もチームランキングが低いのがデンマーク(19位)。 第1ステージ(グループリーグ)はフランスに敗れて2位通過、第2ステージ1回戦はハンガリーを3-1で下し、2回戦ではチームランキング12位と格上のスロベニアに大激戦の末、勝利を収めた。 2月21日 ●男子第2ステージ 2回戦 〈デンマーク 3-2 スロベニア〉 ラスムッセン -5、-5、-7 ヨルジッチ◯ ◯リンド 7、-9、9、10 フリバル ◯グルーツ 7、6、-9、5 コズル リンド -5、5、-9、-9 ヨルジッチ◯ ◯ラスムッセン -6、8、-11、9、8 フリバル
第1ステージ1回戦まではリンドとグルーツの2枚看板を2点起用しながら戦ってきたデンマークだが、スロベニア戦ではグルーツを3番に下げ、相手チームのエースであるヨルジッチ以外の3点を確実に取りにいくオーダを組んだ。 その狙い通り、1番のラスムッセンはヨルジッチに敗れるも、2番のリンド、3番のグルーツが勝利してベスト8進出に王手。しかし、やはり4番ではリンドがヨルジッチに敗れ、ベスト8、そしてパリ五輪の切符の行方は5番に託された。
5番に出場するのは、デンマークは世界ランキング730位のラスムッセン、スロベニアは同264位のフリバル。世界最高峰の大会のベスト8決定戦、ましてやパリ五輪の切符がかかる試合の5番でこの2人が対戦することを誰が予想できただろうか。考えられないようなプレッシャーの中、両者は普段以上の力を発揮する。 フリバルがハイトスサービスと広角に打ち分けるフォアハンドでゲームを奪ったかと思えば、ラスムッセンも中陣からの粘り強いプレーでゲームを奪い返す。互いに取ってとられての熱戦は最終ゲームに突入。 最終ゲームは序盤からリードを奪ったラスムッセンが9-2と大きくリード。フリバルも驚異の粘りで10-8まで追いつくも、最後はラスムッセンのフォアドライブがノータッチでフリバルのフォアサイドを駆け抜けてゲームセット。勝利した瞬間、ラスムッセンはその場に倒れ込んで喜びを爆発させた。 今大会のダークホースとなっているデンマーク。ここまでグルーツが8勝1敗で勝率2位、リンドが7勝2敗で4位につけている。23日の準々決勝では開催地の韓国と対戦。韓国を破ってのメダル獲得を目指す。