グラファイト、藤倉、三菱ケミカルの新作シャフトがバッチバチの戦い
石川はそのまま「GC」を練習ラウンドへ。9ホールコースで打って帰ってきてからも、「今週これでいきそうです」と好感触は継続。スプーンのシャフトも合わせてリクエストしていたので、今週投入の確度はだいぶ高そうだ。その「GC」に関しては石川以外にも谷原秀人、大槻智春、小鯛竜也らがテストしていた。
続いてフジクラの「スピーダーNXバイオレット」。これまでの「NXシリーズ」とはコスメが変わったことから、新シリーズではないかと推測する。今までのシリーズは「ブルー→グリーン→ブラック」の順で登場していたので、順番でいうとブルーの後継だろうか。そうなると中調子系にあたる。
その「スピーダーNXバイオレット」は「ミズノオープン」で優勝したばかりの木下稜介が、早速食指を伸ばしていた。4年ほど使用中のエース「スピーダーNXグリーン プロトタイプ」と比べ、「先端があまり動かない感じで左に行かない感じがあります。今はスピン量が2700回転あるのでそれを2500回転ぐらいに収まってくれて、ちょうどいい」と、ファーストインプレッションは上々。 「距離はあまり変わらないですが、スピン量が落ちたので、打ち出しをもう少し上げれば飛びそう」と、現状9度のロフトのヘッドを9.5度か10度にして再び試打する予定だ。こちらも池村寛世、稲森佑貴、長野泰雅らがこの日試していて、中でも長野泰雅は試合での投入を示唆していた。
3社の中でもいち早く「ミズノオープン」から展開を始めていたのが、三菱ケミカルの「ディアマナ BB」。そのロゴ部分の青いカラーリングから“青マナ”の後継と見えるが、こちらは中調子系と推測できる。 試打をしていた蝉川泰果に話を聞くと、「シャフトが動いてくれる一方で、粘ってくれる部分もある。左のミスの幅が想定より狭いのがうれしいです。なのでしっかり振っていきやすい」と曲がり幅の収まりを強調。「スピン量も増えにくいので、吹けなくていいですね」とテストした感触は良さそう。この日試したのは「63TX」。さらに重量のある「73TX」のチップカットバージョンも試して、試合に向けて投入するか悩むとのこと。他には杉原大河、片岡尚之らが試打していた。 この三つ巴の覇権争い。いったいどこに軍配が上がるのか。しばらくその推移を見守っていきたい。(茨城県笠間市/服部謙二郎)