通し狂言「彦山権現誓助剣」、来年の初春歌舞伎公演で 大詰めまで上演は58年ぶり
尾上菊五郎を座頭(ざがしら)としたおなじみのメンバーによる恒例の「初春歌舞伎公演」が来年1月5日から、閉場中の東京・国立劇場に代わり、新国立劇場中劇場で上演される。演目は通し狂言「彦山権現誓助剣(ひこさんごんげんちかいのすけだち)」で、大詰まで上演されるのは約58年ぶりという。 取材会で真柴久吉役の菊五郎は、本作について「誠におめでたく、楽しく明るいお芝居」と語った。「孫たち(の世代の役者)が大勢出てきて『加藤清正だ』『福島正則だ』と名乗らせてみようかなと思う」と演出の構想も明かした。 尾上菊之助は自身が演じる主人公の毛谷村六助について「心優しく力持ちで剣術がたけ、線が太い、胴が太い役柄。そこをどれぐらい自分で表現できるかがこれからの課題」と意気込んだ。 来年1月27日まで。問い合わせは、国立劇場チケットセンター(0570・07・9900)。