来季から危険な本塁クロスプレー禁止へ
自ら現役時代に本塁上の危険なタックルを受けて、3度、肋骨骨折の経験のあるロッテの里崎智也氏は、「ダイナミックなプレーが生まれる環境をとるのか、選手を怪我から守るのか、に議論はあるでしょう。僕は、どちらの意見でもないのですが、もし禁止にするのならば、ルールを明確化するべきです」という感想だ。 「大事なのは、捕手がボールを捕球する前にライン上にたってホームベースを完全にブロックで固めてしまうことを禁止すべきでしょう。走者は滑る場所がないので、落球を誘おうとするのですから、まず高校野球のようにボールを受ける前のブロックの禁止の徹底でしょう。次にそのルールを守っている捕手に対してのタックルを厳格に罰することだと思います。このルールが採用されると、間違いなく各チームの得点増えると思います。スライディング技術、キャッチャーのタッチ技術を高めなければならないでしょうね」 本塁上のクロスプレーが野球の醍醐味であることは確かだが、あのエンターテイメント性を重んじるメジャーでさえ選手生命さえ左右するアクシデントを撲滅するため禁止の流れを作った。ここで、メジャーの“二番煎じ”の批判は、見当違いだとも思う。実際、フェニックスリーグに参加の各チームはキャッチャーに追いタッチのトレーニングを科すなど、新しい技術の習得をスタートさせていた。激突のど迫力シーンはなくなるが、意外とホーム上でスピーディーな新しいスリリングを味あわせてくれるのかもしれない。 (文責・本郷陽一/論スポ、スポーツタイムズ通信社)