イルカ「還暦を過ぎたくらいで“終わった”なんて思ったらもったいない」南こうせつと“人生論”を語り合う
TOKYO FMで月曜から木曜の深夜1時に放送の“ラジオの中のBAR”「TOKYO SPEAKEASY」。今回のお客様は、南こうせつさんとイルカさん。ここでは、お2人が考える“人生論”について語り合いました。
◆還暦以降は“デザート世代”?
イルカ:私は老いることに対して“いやだ”とか“恐怖”とかはないんです、もう老いているけど(笑)。 南:そうなんだね。 イルカ:だって(年を取ると)若いときには見えなかったものが見えるし、できなかったことができるようになるでしょ? 私、最近“デザート世代”って言葉を広めているんです。「人生フルコース」っていう歌を作ったんですよ。 南:ライブで聴きました。 イルカ:ありがとうございます。私の人生を振り返ったときに、お能の世界に「女性の能面」ってあるでしょ? 若い女性、中年の女性、老女といったお面。あれみたいに、娘、妻、母、それで今おばあちゃんになっているわけ。それって、なんだかお食事のフルコースみたいだなと思って。 メインはもう終わったかもしれないけど、最後にいいデザートが来るじゃない? そのデザートも楽しまなきゃ! それが(人生の)醍醐味でしょ? って思ったんです。 南:いいねぇ! イルカ:だけど、デザートは還暦を過ぎないといただけないから。それで「還暦を過ぎたら“デザート世代”」って言うと、結構皆さん喜んでくれるの。 “人生100年”とか言われている今、還暦を過ぎたくらいで“もうやることがない”“(人生が)終わった”なんて思っていたら、もったいなくてしょうがない! 南:なるほどね。僕はもうちょっと過激というか……いつ死んでもいいと思っているんですよ。何をやっても、どんなにすごい治療をしたとしても死ぬときは死ぬんだから、その運命を受け入れるっていう。そうすると、楽しく生きられる。 イルカ:“ダメ”って言われても生きるときは生きるんだから、これが不思議。 南:朝目覚めたときに“あ、生きてる。ラッキー!”って感謝して1日を始められるんですよね。 (TOKYO FM「TOKYO SPEAKEASY」放送より)