Waymoいよいよ日本に。自動運転タクシーのテストをGOと日本交通が2025年から東京都心で開始
ドライバー不足はすでに深刻、とはいえ商業サービス開始はまだ時間が必要か
プロジェクトはあくまで段階的に進めるとされており、今回はあくまで初期フェーズという位置づけだ。具体的には、日本交通のドライバーがWaymoの車両に乗車して、Waymo Driverの有効性を検証していく。東京都民にとってどのように役立ち、また都市の公共交通として有益な役割を果たせるのかどうか検証していく。 今回の戦略的パートナーシップ締結にあたり、3社の代表が発表したコメントは以下のとおり。 GO株式会社 中島宏 代表取締役社長のコメント 「タクシーアプリ『GO』を提供するGOは、Waymoと日本交通の協力のもと、未来のモビリティ体験の実現にチャレンジできることを大変嬉しく思います。世界をリードする自動運転技術と東京のタクシーサービスとを戦略的に連携することで、引き続きGOは日本における交通課題および社会課題を解決する革新的なサービスを提供していきます」。 Waymo テケドラ・マワカナ 共同CEOのコメント 「私たちのより安全な移動手段への取り組みが国境を越え、このたびWaymo Driverを日本に導入する運びとなることに胸を躍らせております。日本交通およびGOと協力して、東京の独自の移動ニーズを理解し、この街の移動の明日を形作るための土台作りに取り組んでまいります」。 日本交通株式会社 若林泰治 代表取締役社長のコメント 「Waymo、GOと一緒に『移動の未来』を構築できることを大変光栄に思います。日本交通は96年にわたる運行ノウハウを惜しみなく活かし、東京の皆さまに自動運転タクシーを提供できるよう取り組みを進めてまいります。これは次の世代への貢献であり、自動運転技術の進展が日本におけるタクシー産業を発展させ、より安全で質の高い『移動インフラ』の実現につながると期待しています」 運輸、バスほかで活躍する日本の職業ドライバーの数はすでに減少の一途をたどっている。タクシー業界も同様で、有人運転の限界は見えてきた。3社は自動運転タクシーの導入を加速させ、人口減少や労働力不足の中での地域の移動手段改善といった社会的課題の解決を目指していくという共通の目標に向かって走り始めた。商業サービスの実現にはまだ少々時間がかかりそうだが、ロボタクシーが少子高齢化社会の新たなモビリティサービスとして早期に実現することに期待したい。