YAMATO（上）とドラゴン・ダイヤ

　ドラゴンゲートのシングルリーグ戦「KING　OF　GATE」が7日の後楽園ホール大会でスタートし、オープン・ザ・ドリームゲート王者のYAMATO（43）がオープン・ザ・ブレイブゲート王者のドラゴン・ダイヤ（26）に敗れる波乱の幕開けとなった。 　勝利は目前だった。序盤からペースをつかんだYAMATOは、早々にチョップの打ち合いを制して悶絶させる。続く場外戦ではセコンドがレフェリーを引きつけている間にパイプイスで殴打。攻撃の手を緩めずにコーナーに追い込みチョップを連打し、試合をコントロールした。 　その後、一瞬のスキを突かれてDDDDTで脳天をマットに突き刺されるも最上段から雪崩式ブレーンバスターでぶん投げ応戦。さらに旋回式ギャラリアを決めるなど貫禄勝ち寸前かと思われた。しかし残り3分で放った必殺のギャラリアもカウント2で返され仕留めきることができない。するとラリアートをレプテリアンラナで切り返され、まさかの3カウントを聞いた。 　ダイヤの「YAMATOに勝ったぞー！」と歓喜の声を聞きながらセコンドの肩を借りてリングを降りたYAMATOは「クソ！　こんなはずじゃなかった。こんなはずじゃなかったんだ、くそったれ！」と吐き捨てる。ダイヤとの〝王者対決〟に屈辱の逆転負けを喫して「俺に油断はなかったんだ。だけどどこかでブレイブゲート王者を甘く見てたかもわからねえ」と悔やんだ。それでもまだ1敗とあって最後は「これは大きな黒星だ。でも俺は全知全能のYAMATOだ。これくらいで諦めるか！　次だ、次！　次行くぞ」と自らに言い聞かせながら前を向いた。黒星発進となった〝全知全能の王者〟はここからどう巻き返すか。 　　　　　（前田　聡）