日本一の直後に懲戒免職…長崎県立小浜高校ボクシング部元顧問、最高裁で勝訴 許せない“日本一の栄光に祝福なし”
県教委はさらに最高裁に上告しましたが、最高裁は2024年12月20日付けで上告不受理を決定しました。これにより林田さんの懲戒免職処分の取り消しが確定しました。 ■先生の悪口を言いながら… 不当な免職処分がなぜ言い渡されたのか?代理人の弁護士は、生徒たちは県側に「言いくるめられた」と主張し、取り調べに問題があったと指摘しました。 林田さんの代理人・塩飽志郎弁護士: 「教頭、県の教育委員会、課長、課長補佐、目撃していた生徒の保護者も学校側にべったりなっていた。この5人が16歳の少年に対して、『どんなことをするかわからんよ』『火をつけて回るかもわからんよ』『電話番号とか住所とか教えるな』など林田先生の悪口を言いながら追及している」 「『かなり問題のある追及の仕方だった』という趣旨のことを裁判官も言っている。録音もあります」 代理人弁護士は、林田さんが当時ボクシング連盟の不正な金の流れを追及していたことも、突然の「虚偽申請」指摘に関係しているのではないかとしています。 ■県教委「ほかの職務違反も」 9年前の懲戒免職処分の取り消し決定に対し、県教委は「厳粛に受け止め、林田氏に真摯に対応していきたい。懲戒処分の再検討を進めたい」とコメントしています。 一方で県教委は林田さんの懲戒免職処分は、4つの違反に対するものだったとしています。 【県教委が主張した職務命令違反】 ・公務災害虚偽申請→事実誤認 ・部活動指導手当の不正受給 ・上司の許可なく公文書を配布(公文書流出) ・顛末書の作成拒否(職務命令違反) 今回最高裁が認定したのは、「公務災害虚偽申請」の事実誤認のみ。他の3つの違反については、逆に県教委の認定が一部、または全面的に認められているとして、「残り3つも鑑みて、林田さんの免職処分を取り消すか検討する」としています。 「休日に4時間以上直接指導した場合」支払われる部活動指導手当の不正受給について、林田さんは「校長から手当のルールについて説明を受けたことはなかった」と主張しています。