「女性アイドルブーム」は曲がり角を迎えたのか?
テレビに頼らない新機軸も
2014年5月にAKB48の握手会で傷害事件が起きましたが、ファンと直接触れあえる握手会はAKBだけでなく多くのグループが導入しています。大型会場などでは手荷物預かりや検査などはかなり強化されているものの、地下系アイドル現場などでは握手会などは続けられています。 その中でスマートフォンなどを通じてアイドルを応援できるアプリが着実に人気を集めているといいます。AKBはチャット機能がメーンの無料アプリ「755」に参加していますが、2014年に登場した写真や動画がメインのアプリ「CHEERZ(チアーズ)」は、350人超のアイドルが在籍(2015年末時点)しています。彼女たちの投稿するプライベート感の高い画像や動画を見ることができ、応援したいアイドルに対して応援ボタンを押すと彼女たちのランキングを上げることが可能。上位のアイドルは雑誌登場やインタビューを受ける権利を得られます。基本は無料ですが、ゲームのように課金することでたくさん応援できるシステムもあるのが特徴です。2015年にはDMM.comが同様のサービス に参入しました。 岡島氏は「今までは現場に行ってグッズやインスタントカメラで撮った写真などを直接購入しないと応援しづらかったが、これは現場に行かなくてもアイドルを応援できるシステム。アイドル現場に遠い地方在住者のほか、在宅アイドルファンを増やすのではないか」とみます。
今年注目のアイドルは?
2016年に注目されるアイドルについて岡島氏は「原宿駅前パーティーズ」 を挙げています。2015年8月、東京・原宿駅前に常設劇場がオープン。秋葉原のAKB劇場よりさらに近い「超至近距離で会えるアイドル」として注目を集めているといいます。MAX、DA PUMPが所属するライジングプロダクションが手がけており、「初期のAKBをイメージさせ、チケットがプレミア化する現象も起きている」といいます。 アイドル市場はAKBの成功体験を追いかける形で、 多くのアイドルが参入。ファンの消費額も2010年以降、着実に規模拡大しているといわれます。その中で先頭を走るAKBグループが2016年、どんな動きを見せるのか注目されます。