三上博史さんの愛車遍歴、初公開!!! 渋谷のスクランブル交差点で止まった驚きのエピソードとは
渋谷のスクランブル交差点で止まった!
三上さんの愛車の話に戻ろう。 ヴァンプラをどうやって見つけたかは思い出せないという三上さんであるけれど、納車された日のことはよく覚えているという。 「当時、原宿に住んでいたんですが、『クルマが来たよ』って友だちを誘って、浅草に行きました。原宿から浅草までが、最初のドライブです」 クルマ雑誌も読まないし、メカにも興味がないけれど、運転は大好きだったという。 「当時は、自分でヴァンプラを運転して現場に行ってました。連続ドラマの撮影は湘南方面が多かったので、第三京浜から横浜横須賀道路に入って、朝比奈(インターチェンジ)で降りて鎌倉方面に行く、というルートが定番でしたね。現場に着くといつでも移動できるように制作の方に鍵を預けるんですが、しょっちゅう機嫌が悪くなる子だったので、スタッフに押してもらったり、迷惑をかけたことを覚えています。いま思えば“こんなクルマに乗って来るんじゃねぇよ”ということなんですが(笑)」 撮影現場までの行き帰りの車中での思い出は、セリフの練習をしたことだという。 「ヴァンプラはラジオとカセットしか付いていなかったので、音楽を聞いたという記憶はあまりないですね。撮影の現場でも、セッティングチェンジの合間、合間に、ヴァンプラの車内でセリフを覚えていた記憶があります」 撮影が終わってヴァンプラに戻るとホッとしましたか? と、訊くと、三上さんは首を横に振った。 「仕事が終わって、“さぁ帰ろう”とヴァンプラに乗り込んでも、くつろぐ感じはなかったですね。いつ止まるか、いつもヒヤヒヤしていたんで(笑)」 では、ヴァンプラに大きなトラブルはなかったのか? 「これも記憶が曖昧で申し訳ないんですけど」と、苦笑しながら、エピソードを披露してくれた。 「ハチ公の前、渋谷のスクランブル交差点のど真ん中で止まった覚えがあります。信号が変わって、交差点でヴァンプラを押したような記憶もあるんですが、そのあとどうしたのか、まったく覚えていないんです。すぐにエンジンが掛かったのかもしれないし、JAFを呼んだのかもしれないけれど、ホント、記憶が曖昧で……すみません。ドラマや映画の発表会で、スパッと1行でキャッチーなフレーズを言える人っているじゃないですか。ああいう人をいつもすごいなぁと思いながら見ているんです。僕の話はつかみどころがないですよね……」 いえいえ、話からは、飾り気のない性格と、実直な人柄が伝わってきます。 後編となる次回は、ヴァンプラ以降の愛車とのエピソードを届けたい。