脳神経外科のスゴ腕ドクターは“元ヤン少女”!「髪は剃らない」手術スタイルで患者の心に寄り添う
“髪の毛を剃らないで手術をする”こと、これは榎本さんのポリシーだ。「緊急の患者さんじゃない限り、剃らない。手術が終わって、普通の日常生活に戻れる、という願いも込めて一切剃らないです」と話す。患者の日常を取り戻すための手術。榎本さんのポリシーには、患者の明るい未来を信じる決意と“人を救う”という医師としての覚悟が滲んでいた。
仙石さんの手術は無事成功、1か月後にはビールで乾杯するほど回復していた。榎本さんの手術によって、取り戻した日常。さらに彼女にプロポーズをしてOKをもらうなど、新しい人生が始まろうとしていた。
変わらない信念「患者さんに近い存在でいたい」
榎本さんには医師を目指した頃から、変わらない信念があった。それは、患者さんにとって“近い存在になること”だ。「子どもの患者だったら、近所のおばさんみたいな。ご年配の患者だったら、子どもとか。そういう目線から、ものを言ってあげられるような、近い存在でいたいと思っています」と語る。一番やりがいを感じるときは、やはり患者さんが良くなったときだ。
「脳卒中を診療してると、麻痺だった患者さんがワッと手が動いたり、意識が悪かった患者さんが歩いて帰ったり。そういう時は非常に喜びはひとしおです」 命と向き合い、日常を大切にする。 “ヤンキー少女”だったスーパードクターは、今日も患者と向き合い続ける。