プレミアでは“199分”しか経験していないが…… ドルトムントへのレンタル移籍からCL出場と激変した若きSBのキャリア
本人も急展開に驚き
20日にチャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦1stレグでPSVと対戦したドルトムント。そのゲームでリーグ戦同様に左サイドバックを任されたのは、今冬にチェルシーからドルトムントにレンタル移籍した21歳のイアン・マートセンだ。 ドルトムントはマンチェスター・ユナイテッドからレンタルで加えたFWジェイドン・サンチョも継続的にスタメン起用していて、レンタルで獲得した2人をかなり早い段階から主力に据えている。 サンチョはドルトムントでプレイしていた経験があり、ブンデスリーガの環境をよく知っている選手だ。だが、マートセンはまだ1部リーグで戦った経験も少ない若手だ。それだけに、いきなりドルトムントで左サイドバックを任されていることに驚く人もいるかもしれない。 今季のマートセンはチェルシーで少しずつ出番を増やしてはいたが、それでもプレミアリーグで199分間しか出番をもらっていない。しかも今季がキャリア初のプレミアリーグでの戦いで、2021-22シーズンはコベントリー、昨季はバーンリーの一員としてイングランド2部で戦っていた。 そんなマートセンがいきなりドルトムントで主力となり、キャリア初のCLにもスタメン出場だ。オランダ『Voetbal Primeur』はドルトムント戦後のマートセンのコメントを紹介しているが、マートセンも急展開の連続に少々戸惑いがあるようだ。 「ここでは良いスタートを切れているけど、正直これは予想していなかった。すべてがあまりにも早く展開されていて、どれだけ上手くいっているのかはあまり考えていないんだ。でもここで満足している。定期的にプレイできるようになったからね。今は1試合1試合を大事にして、自分のレベルを上げていきたい」 「少年時代の夢でもあったCLデビューも果たせた。自分の持ち味を出せたと思うし、次の試合では今日よりも良いパフォーマンスを見せられるはずだ。もちろん次のラウンドに進みたいし、そこを目指していく」 マートセンはPSVのアカデミーにも在籍していた経験を持っている。その古巣相手にCLデビューを果たせたことには特別な思いがあったはずで、今冬のレンタル移籍からマートセンは驚くほど充実した日々を過ごしている。