ド軍・フリーマン、満場一致のMVP選出 第1戦の逆転サヨナラ満弾含む4発&シリーズ記録タイの12打点
ワールドシリーズ第5戦(ヤンキース6-7ドジャース、ドジャース4勝1敗、30日、ニューヨーク)米大リーグで、ドジャースがヤンキースとのワールドシリーズ第5戦に7―6で逆転勝ちして4勝1敗とし、2020年以来、4年ぶり8度目の制覇を果たした。43年ぶりに実現した東西名門球団同士による頂上決戦。第1戦での逆転サヨナラ満塁弾を含む4本塁打、シリーズ記録に並ぶ12打点を挙げたドジャースのフレディ・フリーマン内野手(35)が最優秀選手(MVP)に選ばれた。 満場一致でのMVPだ。フリーマンは9月末に右足首を負傷しながら強行出場を続け、第1戦での逆転サヨナラ満塁弾を含む4本塁打、ワールドシリーズタイ記録の12打点と主役を張った。1-5の五回2死満塁では中前に2点打を放ち、一挙5得点につなげた。 「子どものころに夢見たことをワールドシリーズでやってみせた。みんながとてつもない仕事をした。ちょうどいいタイミングで調子が良くなって良かった」 苦難を乗り越えた。夏には三男のマックス君(3)が神経障害の一種ギラン・バレー症候群で入院。寄り添うため一時チームを離脱した。復帰した際には、退院を祝うTシャツを大谷らナインが着用して迎えた。ブレーブス在籍時の2020年にナ・リーグMVPに輝き、21年のワールドシリーズ優勝を手土産にドジャースへ加入。2度目の栄冠に「みんなのサポートがなければ僕はここにはいない。このトロフィーのためにやってきた。終わってみれば全てに意味があった」と周囲に感謝した。 ベッツは0-5の五回2死満塁で当たり損ねの一塁へのゴロに全力疾走。投手コールのベースカバーが間に合わず、適時内野安打をもぎ取った。6-6の八回1死満塁では中犠飛。打った瞬間に右拳を握り締め、勝ち越し点を喜んだ。 「フレディ(フリーマン)に打席でどうしたらいいか聞いたら、『自分を信じろ』と言われた。みんなを誇りに思う」 昨季3連敗で敗退した地区シリーズでは、フリーマンとベッツのMVPコンビが3戦合計21打数1安打で戦犯扱いされた。1年後、2人が攻守でチームの中心を担い、勝利の立役者になった。