博多駅前女性刺殺事件 被害者の母親「死刑にしてほしい」 検察側は懲役30年を求刑 弁護側は「突発的な殺人」と主張
RKB毎日放送
博多駅前の路上で元交際相手の女性につきまとったうえ、包丁で刺して殺害したとされる男の裁判員裁判で、検察側は、男に懲役30年を求刑しました。 【写真で見る】博多駅前 女性刺殺事件 ■川野さんの母親「死刑にしてほしい」 元飲食店従業員の寺内進被告(32)は、去年1月、ストーカー規制法に基づく「禁止命令」を受けていたにも関わらず、元交際相手の川野美樹さん(当時38)を待ち伏せしてつきまとったうえ、胸や頭などを包丁で複数回突き刺し、殺害したなどとされています。 殺人と銃刀法違反、それにストーカー規制法違反の罪に問われた寺内被告はこれまでの裁判で、「刺したことは間違いないが待ち伏せしたことは違う」と起訴内容を一部否認していました。 24日の公判で検察官は、川野さんの母親のメッセージを代読しました。川野さんの母親のメッセージ「娘はストーカー被害を受け、できる限りの手段を尽くして、殺害されました。胸に穴があいたようなさみしさや切なさ。やりきれなさを感じます」「死刑にしてほしい。娘が戻ってくるわけではありませんが、極刑を望みます」 ■検察側は懲役30年を求刑弁護側は「懲役17年が相当」 検察側は「少なくとも17回突き刺し、傷の深さは最大で20センチに及んでいた」「強固な殺意に基づく残忍極まりない犯行」と主張。 「無慈悲な意思決定は厳しい非難に値する」として懲役30年を求刑しました。 一方、弁護側は「包丁は護身用で所持していた」「待ち伏せした事実はない」と主張。 「計画的ではない突発的な殺人」として、「懲役17年が相当」と述べました。 ■寺内進被告「ほんまに待ち伏せなどしておりません」 公判中表情を変えることなく終始うつむいていた寺内被告。最終陳述では謝罪の言葉を口にしました。 寺内進被告「大事な娘さんの命を奪ってしまって申し訳ございません。毎日毎日後悔しております。すべてにおいて僕が悪いと思っております」冨田敦史裁判長「以上でいいですか?」寺内進被告「ほんまに待ち伏せなどしておりません」 判決は28日に言い渡されます。
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