債券は下落、2年債利回りが2008年以来の高水準-日銀12月利上げ観測
(ブルームバーグ): 2日の債券相場は下落。日本銀行の植田和男総裁の発言を材料に12月の金融政策決定会合での利上げ観測が高まり、夜間取引で先物が売られた流れが継続している。新発2年国債利回りは0.625%と2008年10月以来の高水準を付けた。
植田総裁は日本経済新聞とのインタビューで、追加利上げの時期について「データがオントラック(想定通り)に推移しているという意味では近づいているといえる」と発言。金利スワップ市場で12月会合の利上げの織り込みは60%台後半に高まっている。
三井住友トラスト・アセットマネジメントの稲留克俊シニアストラテジストは、2年金利の上昇は利上げの織り込みが進んだことが背景だ指摘。「無担保コールレートが0.5%となれば、2年金利は0.6%くらいでバランスが取れ、そこにようやくたどり着いた」と述べた。
一方、利上げの織り込みという面では、2年金利は十分な水準に到達したとも稲留氏は指摘。植田総裁発言を受けて下落した債券先物の夜間取引と同程度の水準で推移し、相場は落ち着くだろうともみている。追加利上げの織り込みが一段と進むには、雇用統計など米国経済の状況や利上げに向けた政治サイドとの調整が進むかどうかが焦点だと言う。
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Daisuke Sakai