“1時間に100ミリ”を超える雨が降ることも…「ゲリラ豪雨」が起こったとき注意すべきことは?専門家が解説
手島千尋アナウンサーがパーソナリティを務めるTOKYO FMのラジオ番組「防災 FRONT LINE」(毎週土曜 8:25~8:30)。9月14日(土)の放送のテーマは“ゲリラ豪雨”。日本気象協会の青山亜紀子(あおやま・あきこ)さんに、ゲリラ豪雨にいつまで注意が必要か伺いました。
今年の夏もよく耳にした“ゲリラ豪雨”とは、ごく狭い範囲で短時間に降る大雨のことで、例えば、晴れていたのに急に激しい雨が降るなど、あっという間に雨雲が発達して天気が急変します。 青山さんは、ゲリラ豪雨が起こる原因について「上空に冷たい空気が流れ込むとき、または地上に近いところに暖かい空気が流れ込むとき、もしくは、これが同時に起こったときに発生し、日本のなかでも1時間に100ミリを超えるほど猛烈な雨が降ることもあります。なお、このときの雨は30分から1時間程度で止むことが多いです」と解説します。 今の気象予測では、数日前からピンポイントでゲリラ豪雨を予測することが難しい状況です。そのため、雨雲レーダーなどをこまめに確認して、今どこで雨雲がわいていて、どの方向に雨のエリアが移動しているかを確認することも大切です。 さらには、「9月を過ぎて秋になっても、こういった状況はしばらく続きそうですが、真夏と違う点は、低気圧や前線の影響によって広い範囲で雨が降ったり、台風が接近してきたことで、熱帯由来の水分をたっぷり含んだ湿った空気が流れ込むときも雨雲が発達しやすいです」と青山さん。 ちなみに、関東の平野部でゲリラ豪雨が発生するときは、南風と東風など“風”がぶつかり合うようなところで雨雲が発生しやすいので、天気予報で“大気の状態が不安定”という言葉を聞いたときは特に注意が必要です。 都心で局地的な大雨が降ったとき、どのようなことに注意すべきでしょうか? 「水はけが悪い箇所では、思わぬところに水が溜まる恐れがあります。そのため、短時間の雨でもあっという間に道路が冠水することがあります」と言及。 浸水した道路を歩くときの注意点として「例えば、側溝が見えなかったり、急にマンホールの蓋が飛ぶこともありますので、傘など棒状の物があれば、それで(地面を)突きながら足元を確認して歩きましょう。外で雨宿りをする場合は、地下街や地下室には行かずに“1階以上の場所”を選んでください」と呼びかけます。 また、車を運転している場合は、車が水に浸かると、水圧でドアが開かなくなることがあるため、「なるべくアンダーパス(周辺の地面よりも低い道路)を避けて、迂回するルートを日頃からチェックしておくことも大切です」と話していました。 都内では短時間に記録的な大雨が降り、都営地下鉄の駅構内まで雨水が入って浸水するという被害もありました。秋になってもゲリラ豪雨に注意し、もし降ったときの行動を確認しておきましょう。 (TOKYO FM「防災 FRONT LINE」2024年9月14日(土)放送より)