「水素の町」で地域おこし…茨城県五霞町、災害対応活用や専用バッテリー車のラジコンレース
埼玉の充電器メーカーと協定
水素エネルギーを地域おこしや災害時の有効活用に結びつけようと、茨城県五霞町は、水素発電を研究している充電器メーカー「H2スマートテックジャパン」(埼玉県春日部市)と包括連携協定を結んだ。水素発電によるラジコンカーのイベントを開くなどして、五霞を「水素の町」として国内外に発信していく方針だ。
様々な充電器の開発を行ってきた同社は、水素による発電と充電についても研究を進めている。町はラジコンカーの走行場「ラジコンパークGoka」で地域おこしに向けた様々なイベントを開いており、今後は水素で充電する専用バッテリーを載せた電動ラジコンカーのレースなどを開いていく。バッテリーに水素ボンベを接続し、化学反応で作られた電気を蓄える仕組みで、子供たちに次世代エネルギーとしての水素に関心を持ってもらうのが狙いだ。
大規模災害などの停電時に活躍する「電源車」に関しても、水素発電の研究や実証実験が広く進められている。5月28日に行われた協定式で知久清志町長は「災害時に水だけでなく様々な資源から水素を取り出すことができ、非常に魅力的なエネルギーだ。『水素と言えば日本の五霞町』と言われるように手を携えて世界に発信していこう」と同社に呼びかけ、細田健之(けんじ)社長は「今まで培ってきたノウハウを生かし、スピード感を持って進めていきたい」と答えた。