脳、大腸、眼球、男性器、帝王切開…外科手術を医師視点で見つめ、人体の神秘と人間の恐怖の根源を探る「人体の構造について」11月22日公開
医師の視点で外科手術を見つめ、人体の神秘と人間の恐怖の根源を探るドキュメンタリー映画「人体の構造について」(原題:De Humani Corporis Fabrica)が11月22日公開される。このほど、特報予告と日本版ポスタービジュアル、場面写真5点、本作の字幕監修を行った東京大学名誉教授の養老孟司氏からのコメントが披露された。 【フォトギャラリー】「人体の構造について」場面写真 初監督作「リヴァイアサン」(04)で圧倒的な映像体験を“発明”し、世界的な名声を集めたルーシァン・キャステーヌ=テイラーとバレナ・パラベルのハーバード大学感覚人類学研究所の人類学者監督コンビ。2人が新作のテーマに選んだのは、最も身近ながら神秘のベールに包まれた「人体」だった。 本作は「人体」が最大の関心事となる場所=パリ北部近郊の5つの病院のオペ室を舞台に展開する “21世紀の人体解剖書”。医師視点のカメラや内視鏡の映像を使い、脳や大腸、眼球、男性器など様々な外科手術や帝王切開の模様を医師の視点で見つめる。思わず目をそむけたくなるほどの生々しさと同時に、肉体が持つ生命力や美しさを感じさせてくれる。また、死と隣り合わせの職場での医療従事者たちの心境や、死体安置所でのおくりびと達の仕事ぶりが描かれ、医療とは何か? 肉体と魂とは何か? 人体の神秘と人間の恐怖の根源を探るドキュメンタリーだ。 約30秒の特報予告は、養老孟司氏による推薦コメント「ふだんは見られない手術時の臓器や内視鏡の映像が見られる。これは貴重な体験になると思う」にはじまり、圧倒的な映像体験という宣伝文句に違わぬ本編の一部分を垣間見ることができる。日本版ポスタービジュアルは、岡野登(Cipher.)氏が担当。人体頭部のレントゲン写真がアートのように配置され、本国の監督たちも「素晴らしい!」とその出来に太鼓判を押している。 本作はまた、カンヌ国際映画祭監督週間で上映されたのち、デビッド・ロウリー監督(「グリーン・ナイト」「さらば愛しきアウトロー」)が年間ベストに選ぶなど、映画人からの評価も高い。前評判の高さから、日本でも今年3月にTBSドキュメンタリー映画祭の海外招待作品としてプレミア上映された。 「人体の構造について」は、11月22日からヒューマントラストシネマ渋谷&有楽町ほか全国公開。