Ｇ大阪―名古屋　後半、ＣＫから同点ゴールを決める名古屋・吉田（手前）

◇２３日　Ｊ１第３５節　Ｇ大阪３―２名古屋（パナソニックスタジアム吹田） 　明治安田Ｊ１リーグは２４日、各地で第３５節が行われ、名古屋グランパスはＧ大阪に２―３で敗れ、リーグ戦３連敗となった。名古屋のＭＦ吉田温紀（２１）がＪ１初得点を挙げた。 　名古屋グランパスの下部組織出身の２１歳にとって、Ｊ１初ゴールの味は敗戦の悔しさが残るものとなった。それでも、６月以来のリーグ戦出場で一度は試合を振り出しに戻す同点弾を決めたＭＦ吉田は「自分はやるしかない立場。自信を持って、結果を出していこうと思っていた」と少しだけ胸を張った。 　前半２５分に左ＣＢに入ったＭＦ野上が足を痛めるアクシデント。急きょ交代で出場し、「楽しむことを意識した」。ＣＢとして守備に重きを置きつつ、１点を追いかける展開で迎えた後半は「負けている状況だったのでやるしかない」と攻撃でも付け入る隙をうかがっていた。 　悲願成就は１―２の後半１１分。ＤＦ徳元の左ＣＫをゴール前でＦＷ永井が頭でそらしたボールに遠いサイドで反応し、右足で流し込んだ。「ごっつあんゴールでしたけどうれしかった」と笑顔ものぞいた。「チャンスだぞ、自分のために頑張れ」と送り出した長谷川監督の期待に応えた。 　１３日の横浜Ｍとのルヴァン杯準決勝第２戦ではＤＦ河面が筋肉系のトラブルで負傷交代。この日のＭＦ野上も含め、１１月２日に控える新潟とのルヴァン杯決勝に向けては守備ラインに不安も残る。タイトル獲得にはベンチも含めた総合力が問われる。先制点の河昌来（ハ・チャンレ）含めて、ベンチ組が結果を出したのは大きい。 　今季前半はチャンスをもらいながらも、後半は出場機会が激減。それでも若武者はまだ１１月の大舞台に向けて諦めてはいない。ＭＦ吉田は「出られるか分からないけど、出た時には監督の信頼に応えられるようなプレーを絶対に出したい」と誓った。