【ソフトバンク】とにかく強い!貯金21、2位と8差「勉強中」中村晃決勝打で1500勝達成!
<日本生命セ・パ交流戦:ソフトバンク4-2ヤクルト>◇11日◇みずほペイペイドーム ソフトバンクが「日本生命セ・パ交流戦」のヤクルト戦で05年のチーム発足後、通算1500勝を達成した。勝率5割6分8厘は同年以降で12球団断トツの強さだ。2点を追う7回に追いつき、中村晃外野手(34)が決勝の2点適時打。みずほペイペイドームの連勝を11に伸ばし、貯金を今季最多タイ21に増やした。2位ロッテに今季最大の8ゲーム差をつけ、交流戦は9勝4敗の2位で首位楽天に肉迫。5年ぶり優勝も射程圏だ。 ◇ ◇ ◇ 7回にソフトバンクが見せた集中攻撃。2点ビハインドから山川や近藤らの4連打で追いつくと、1死二、三塁で中村晃が一気に決めた。左腕山本の直球を中前へ。一挙4点を奪って試合をひっくり返した。「いい場面でしたので良かったです。打てて」。冷静に話す姿は中村晃らしかった。 今季は93打席中、32打席が代打出場。自己最多の代打を経験中だが、この日も含め14試合出場しているスタメンでも勝負強さを発揮している。シーズン序盤は「代打だから1打席しかない。対策だったりも考えていました」と試行錯誤していたが、「最近はそんなに。代打だからとかスタメンだからとか考えずに」と自然体で臨んでいる。メンタル、調整法などあらゆる準備について「いろいろ試行錯誤してやっています」「勉強中」とプロ17年目でも謙虚に取り組み、結果につなげている。 この日の白星でソフトバンク通算1500勝に到達した。球団名がダイエーから変わった05年以降の成績は、2745試合で1500勝1141敗、104分け。勝率5割6分8厘は同年以降で12球団トップを誇る。その間は6度のリーグ優勝と4年連続を含む7度の日本一。栄光に彩られたソフトバンクの歴史。節目の勝利はタカが誇る打撃職人が導いた。 小久保裕紀監督(52)も感慨深げに話した。 「開幕からずっと難しいポジションを任せている。スタメンで出たり、代打で出たりね。調整が難しいんですけど、彼の良さは言い訳をしない、人のせいにしない、環境のせいにしない。そういう姿がチームを引っ張っていく。ベンチでの姿を見て若い選手も学ぶことが多いと思う。いいヒットだった」 開幕前から指揮官は「必要な存在」と信頼を寄せてきた。背番号7も期待に応え、節目の勝利を届けた。「ベンチに帰ってみんなが笑顔で迎えてくれました。みんなが出迎えてくれる。ああいう姿がうれしいです」。どこまでもクールに言った。 2位ロッテ、3位日本ハムとのゲーム差を今季最大の8に拡大。独走は止まらない。交流戦も勝率5割以上が確定し、19年以来の優勝も射程圏。とにかく強い。【只松憲】