プーケット島で唯一の星をもつレストラン「PRU(プル)」で口福美食体験を!
ファッションからカルチャー、旅やホテルからガストロノミーまで、ラグジュアリーライフをテーマに執筆活動を行っているコラムニストの中村孝則さんが、毎回1つのテーマのもとに真の“贅沢”をご紹介する連載です。今回のテーマは……。
■ ラグジュアリーリゾート『トリサラ』のレストラン「PRU(プル)」
「PRU(プル)」は、プーケット島屈指のラグジュアリーリゾートの「TRISARA(トリサラ)」にあるレストラン。タイにおいて、バンコク以外の地域で初のミシュランの星付きファイン・ダイニングとしても知られ、「アジアのベストレストラン50」では、100位以内に選ばれたこともある名店です。つい先頃、建物が装い新たにリニューアルされ話題になっているので、筆者は久しぶりに訪問しました。
プーケット島を代表するラグジュアリーリゾート「トリサラ」は広大な自家農園をもち、「プル」のほかにも創作地中海料理「シエロ」や、創作タイ南部料理「サット・アット・トリサラ」を有します。
日本の割烹料理店のスタイルをヒントにしたという新店舗は、アンダマン海に面して窓を配置。 客席の間にオープンキッチンを配することで、すべての料理のプロセスを眺めながら食事を楽しめるという一体感のあるダイナミックな演出も素晴らしい。もちろん、新鮮な食材を使った料理はどれも美味。The PRU Experience(通常のコース)THB6,900++など
オランダ出身の総料理長、ジミー・オーフォストさんは、食業界では知られた存在。で、プルの料理は、「Farm to Fork(農場から食卓まで)」をコンセプトに、食材の多くを島内の自家農園で栽培し、食器なども地元職人に依頼するなど、島の食文化を美食で表現しています。そしてオープンキッチンにより、一品ずつどのように調理されるのかを間近に見ることができ、ゲストとシェフらとの“つながり”を大切にしているのです。 これは日本の割烹のサービスにインスピレーションを受けたのだそう。ジミーさんの「高級レストランは、文化を超えて人々を結びつけるべきである」との弁のとおり、世界中のゲストを楽しませる工夫がそこにはあります。 実はアジアにおいて、ラグジュアリーリゾートとハイレベルな美食を兼ね備えた施設は極めて少ないという意味でも、あなたと大切な方とのバカンス先としても、強くご推薦いたします。
● 中村孝則(なかむら・たかのり)
コラムニスト。世界各地を独自の視点で読み歩き、さまざまなメディアでラグジュアリーライフを提案。「世界ベストレストラン50」の日本評議委員長も務め世界各地で美食探求の日々を送る。 2024年10月号より ※価格はすべて税込み価格です
文/中村孝則