サザンの特別展示でタペストリーの〝ダッシュ〟に感激「未来へ続いていく」/ショナイ業務話
サザンオールスターズがデビュー46周年を迎えた25日から東京・SHIBUYA TSUTAYA1階「SHIBUYA IP SQUARE A」で特別展示「いわゆる『サザン』について展」(30日まで、無料)を開催している。 長年にわたりサザンを追い続けてきた音楽評論家、小貫信昭氏の著書「いわゆる「サザン」について」(水鈴社、税込み2090円、8月21日発売)との連動企画で、サザンの足跡を振り返るとともに未来を展望することができる。 会場に入ると、真ん中に新ビジュアルの撮影で実際に使用した1974年式の自動車「三菱・デボネア」が圧倒的な存在感を放つ。メッキが剥がれたりサビた部分もあったが、普段は公道を走っている〝現役〟の乗用車で、ナンバープレートの「渋谷33 つ・・46」は「渋谷サザン TSUTAYA 46周年」を意味するサザンらしい粋な演出が施されている。車好きの知人によると希少な車種という。 床に描かれた曲線状の道路に沿って歩くと、78年のデビューからバンドのターニングポイントにタペストリーがつるされ、書籍から抜粋したテキストと写真で分かりやすく説明されている。 まず、このタペストリーが非常に興味深い。順風満帆な時期だけでなく、苦境の時期にも焦点を当てて書かれている。 例えば、99年3月の「イエローマン~星の王子様~」の時期はCDセールスが芳しくなかったことや、〝サザン〟という大きな看板を背負うプレッシャーの中で期待に応えるべく制作した2005年10月のアルバム「キラーストリート」など。山あり谷ありのリアルなバンド人生を体感することができる。 場内には新曲「恋のブギウギナイト」が流れる中、壁面にはアルバムやシングルのジャケット写真が飾られ、3つの巨大ビジョンでは展示会仕様の特別映像を上映。デビュー曲から旧譜が限定販売されていたり、オリジナルフレームで撮影できるセルフフォトブース「Photomatic」(1枚税込み800円)も設置されている。 順を追って展示を見ていくと、最後のタペストリーにこう書いてあった。「2024年― このバンドは恵まれた日向の道を歩んできたようで、時に暗がりで躓きもしたのである。2024年6月25日、新たな報せが届く。それは〝サザンオールスターズ〟が未来へ続いていくという、当たり前のようで当たり前じゃない、嬉しい報せなのだ」。来場者に一番伝えたいであろう言葉が簡潔につづられていた。