敵地でも大盛り上がりの真っ向勝負!大谷翔平VS最強新人 自身初の100マイル超球撃ちの大谷に軍配
◆米大リーグ パイレーツ10―6ドジャース(5日、米ペンシルベニア州ピッツバーグ=PNCパーク) 【動画】さすが!大谷翔平、全米注目ルーキーから15号2ラン!! ドジャースの大谷翔平投手(29)は5日(日本時間6日)、敵地でのパイレーツ戦に「2番・DH」で先発し、15号2ランを放つなど5打数2安打2打点2三振で、打率は3割2分2厘となった。相手先発だった全米ドラフト1巡目(全体1位)の最強新人、ポール・スキーンズ投手(22)から、バックスクリーンにメジャー27球場目の本塁打となる15号2ラン。スキーンズはデビューから5試合目で初めて、その自慢の直球を本塁打された形。それでも5回6安打3失点で、93球中29球が球速100マイル(約161キロ)を超える剛球を披露し、デビューから無傷の3勝目を挙げた。 野球の醍醐味が詰まった一騎打ち。スーパースター・大谷VS怪物と呼ばれる新人・スキーンズ。22歳の剛腕が100マイル超えの剛速球を連発し、大谷はフルスイングで応えた。第1打席は、3球とも100マイル超えで空振り三振。第2打席は、100・1マイル(約161キロ)の直球を大谷がとらえた。打球速度105.6マイル(約169.9キロ)の打球が中堅に位置するド軍ブルペン右に弾むと、敵味方も忘れて、ファンは大盛り上がりだった。 「最初の打席は、あまりいいスイングとは言えなかった。スピード以上の(腕の)アングルやリリースポイントが特徴的だと思ったので、それを頭に入れて次の打席に向いました。打てたのは良かったですけど。各打席、素晴らしいボールを投げていたと思います」と、大谷。剛腕が真っ向勝負を挑めば、バットマンもすくむことなく立ち向かった。 大谷のメジャー通算186本塁打で、100マイル超えのボールを本塁打したのは初。2020年7月30日のアルタビーラ(マリナーズ)の98.5マイル(約158.5キロ)を超え、これまでの最速球を一発に変えた。渡米後7年目で初めてプレーする当地で、メジャー27球場目(現在の各球団本拠地では25球場目)のアーチをかけ、全30球団本拠地制覇まで、レッズ、Dバックス、カージナルズ、フィリーズ、マーリンズの5球団を残すのみとなった。 大谷、スキーンズの接点は2018年4月8日に遡る。エンゼルスに入団した大谷が本拠地初登板した試合を、客席で観戦したのが、カリフォルニア州フラートン出身のスキーンズ。高校の野球部を通じて入手したチケットで、”二刀流”でメジャーに乗り込んできた大谷を生観戦した。それから6年。注目の剛腕に成長した22歳の挑戦を、大谷は真正面から受け止めた。 「毎年毎年いい投手が出て来ますし、打者ももちろんそうですけど、いい選手がどんどん入れ替わりで出てくるので、そのスピードがすごく早いなというのは毎年感じますね」 激しい競争の中で、新しい時代の波を感じながら、大谷の戦いは続いていく。スキーンズが大谷に憧れながら、大学時代まで捕手との二刀流に挑戦したことを伝え聞くと、「ぜひ、打席に立って欲しいなと思います、彼に」と真顔で言った。無茶振りではない。非凡な野球センスを感じたからこそ、の一言だった。
報知新聞社