JRの「青春18きっぷ」利用方法が変更…3日か5日連続・1枚で複数人不可、不便さを懸念する声も
「孤立区間」で複雑化も
整備新幹線の開業に伴いJRから経営分離される並行在来線が増え、「青春18きっぷ」で乗車可能な区間は減少している。一方、他のJR線と全く接続しない孤立区間が生まれ、利用方法は複雑になっている。
JR越美北線(越前花堂―九頭竜湖)も孤立区間の一つ。関西から「青春18きっぷ」で向かう場合、JR湖西線などで敦賀駅まで移動。ここから、3月に北陸新幹線の延伸で誕生した第3セクター「ハピラインふくい」の列車に途中下車しない条件で乗車し、越美北線に乗り継ぐ。
「青春18きっぷ」の利用方法の変更や複雑化で、観光客の足が遠のくのではないかと心配する声もある。
越美北線の終着・九頭竜湖駅を管理する道の駅「九頭竜」の担当者は「連続利用ができるような連休を取れる人は限られる」と影響を心配する。乗降客は1日28人だが、春や夏には「青春18きっぷ」を手にした人が訪れるという。
鉄道ジャーナリストの梅原淳さんの話 「駅係員の業務が多忙になっていることが背景にあるのかもしれない。しかし、5日連続での普通列車の旅は現実的とは思えず、特急利用を組み合わせるなど柔軟なプランを用意してほしい」