東京五輪代表決定も1年延期の影響で全英V”ポイント貯金”が目減りの渋野日向子がピンチ?!
だが、現状の世界ランキングを1年間維持するには、大ブレイクした昨季並みの活躍が直近13週間の中で必要になる。発展途上にある渋野にとっては、ブレイク後の今季は非常に重要だった。昨年の結果が本物か、或いは、勢いだったのか、を試されるシーズンでもあった。その逆転のメンタルは本物に間違いないだろうが、若いゴルファーには、ひとつ間違えばの不安定さがあることも事実。しかも、新型コロナによるブランクで渋野のゴルフが狂う危険性がある。試合がないことで、「ぶくぶく太った」渋野の激変ボディがネットでも話題になった。 肉体改造中とのことだが、もし仮にだ、そのことでバランスが崩れ、再開後にスランプに陥り、低迷が続くようなことにでもなれば、国内2番手の渋野であっても、世界ランキングで国内4番手以降にいる稲見萌寧、勝みなみ、比嘉真美子らの追い上げを受けてしまい、逆転される可能性さえ危惧されるのである。 しかし、これは、渋野だけに限った話ではなく、国内3番手の鈴木も状況は同じだ。2018年は国内で4勝したが、そのすべては6月までに挙げたもの。ランキングの凍結による期間は考慮されることになるだろうが、来年6月時点で、4勝分の獲得ポイントの多くは消滅する。2度目の賞金女王に輝いた昨季獲得したポイントの減少幅も大きくなる。 ただ、鈴木の経験と実績は、渋野に比べて一日の長がある。”アフターコロナ”において大崩れする危険性は渋野よりは低いだろう。 国内1位の畑岡は、ポイント比率の高い米ツアーを主戦場とするだけに優位は変わらないだろうが、新型コロナ禍で、世界中のゴルフ界がストップしてしまった現在、1年先の状況を読むのは難しい。ただ、現在の世界ランキングをキープするのが最も難しい選手が、2季目のジンクスに挑む渋野であることは確かだろう。