ビジネス思考は野球強化に役立つか…「経営」で磨くチーム力 鹿屋体大生が「アントレ教育」体験
鹿児島県鹿屋市の鹿屋体育大学野球部が22、23の両日、アントレプレナーシップ(起業家精神)を学ぶ「アントレ教育」を体験した。部員約80人が11チームに分かれて“会社”を設立。2日間で実際に商品を製作し、模擬通貨を使った売り上げや企業価値を競った。 【写真】革製品を売り込む野球部員=鹿屋市の鹿屋体育大学
ビジネス思考を鍛えることで、チームワークや練習効率の向上につなげる狙い。藤井雅文監督(35)が、アントレ教育を展開するコラソン(薩摩川内市)の宮田瑠星代表(29)と知り合いだったことから実現した。 部員は、数人構成の“会社”の中で「CEO(最高経営責任者)」や「マーケター」などの役割を与えられた。大崎町のグラブ製造会社が提供した革の端材を使い、サウナハットやキーケースなどの小物を作った。製作費は、仮想の銀行から融資を受けたり、投資家に株を売ったりして調達した。 最終日の23日は販売会を開き、11の“会社”が出店。部員や監督が顧客役となり、模擬通貨を握りしめながら好きな商品を選んだ。3年の永田健晟さんがCEOを務めた会社はサウナハットを製作。元気な呼び込みで売り上げを伸ばし、優勝した。「サウナが好きな人たちの心に刺さった。普段話さない部員と戦略を練る時間が楽しかった」 藤井監督は「チームで違う視点を持つ部員が、学年関係なく意見を出し合っていた。練習でも実践してほしい」と話した。
南日本新聞 | 鹿児島
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