線状降水帯発生の平戸市「土砂崩れは土石流によるもの」通行止めの県道は復旧のめどたたず《長崎》
NIB長崎国際テレビ
今月初めの大雨で平戸市で発生した土砂崩れは、土石流によるものとみられることが県の調査で分かりました。 土砂に覆われた県道は 現在も通行止めとなっていて、観光地などに影響が広がっています。
山頂付近から谷を伝うように走る1本の筋。 画面下にある道路を土砂が覆っている様子が確認できます。
山はえぐられたようになり、赤茶色の土がむき出しになっています。 県が今月3日、ドローンで撮影した平戸市高越町の土砂崩れの現場です。
今月1日から2日にかけての大雨で、県北部では線状降水帯が発生。 平戸市では、平年の11月1か月分の3倍を超える374ミリの雨が観測されました。
県によりますと、県道から約800メートル離れた山の斜面が幅40メートル、長さ60メートルにわたって崩れ土石流が発生したとみられるということです。 現在 県道は、長さ50メートルほど土砂に覆われていて、付近は通行止めとなっています。 影響は周辺にも。
現場の北側にある春日地区は海に向かって棚田が広がる美しい景観で知られています。 また、集落は世界文化遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産の1つになっていて、関係者は一日も早い復旧を待ち望んでいます。
(春日町まちづくり協議会 寺田 賢一郎 会長) 「(観光客は) この道を通って、南に抜けていく人もいる。向こうから来る人もいるので(通行止めの)影響は大きい。早く復旧してほしいが、なかなか大変」 県によりますと、現場の県道は2次被害の恐れがあるため、現在も近づくことができず、復旧の見通しは立っていないということです。