茅の輪くぐりの後はパンをどうぞ 「夏越の祓」参加者に配布 恵方巻きに続く新名物に?
松川村の細野神社と有明山社、大和田神社は、今月下旬に行う神事「夏越(なごし)の祓(はらい)」で茅(ち)の輪くぐりをした人に「夏越パン」を初めて配る。京都でういろうの上に小豆を載せ、三角形に切った和菓子を食べる風習があることにちなみ、3神社の宮司を兼ねる平林秀文さんが「パンなら、その場で分けて食べられる」と思いついた。節分で定着した恵方巻きのように、名物として広めたい―と意気込んでいる。 【アップ写真】茅の輪くぐりをした人に配る「夏越パン」
平林宮司は昨年春、村内でパン店「いぐパン」を営む井口正治さん、由紀さん夫妻に夏越パン作りを依頼。同店で完成品を披露した。
完成品は抹茶や小豆納豆を練り込んだ生地とプレーンの生地をより合わせ、輪っかにした。抹茶の緑が茅の輪を思わせ、素朴な甘さが特長。正治さんは「ドーナツやベーグルにする案もあったが、洋風に寄り過ぎた。いい感じになった」。由紀さんも「いずれは店頭に並べたい」と太鼓判を押した。
平林宮司によると、松川村の3神社は家族で参拝する人が多い。和菓子を分けて食べるのは難しいが、パンなら簡単だ。「地域の人が興味を持ち、神社に足を運ぶきっかけになれば」と願っている。配布は細野神社が24日午後6時~7時半、有明山社は28日午後5~7時、大和田神社が29日午後6~8時。それぞれ50~200家族分を用意し、なくなり次第終了。