西野亮廣が着る、“染まらない”オトコのスタイル PART3
VALENTINO/大人のプレッピーは、“染まらない”がキーワード
現代における新たなマスキュリニティを追求する、「ヴァレンティノ」のスプリングコレクション。西野さんは前回とはまた違うフレッシュなアプローチで、メンズファッションの定番であるネイビージャケットを着こなしてくれました。 表情豊かなブークレウールのネイビージャケットは、パイピングやボタンもネイビーゆえに控えめでシック。その分、胸ポケットにあしらった純白のロゴ刺繍が、品よく際立ちます。白×黒のボーダーニットで潮の香りを漂わせつつ、ストライプシャツのルーズに結んだタイや、ウォッシュがかかったワイドデニムでほどよい抜け感を演出するのが正解。 正統派プレッピーなスタイルに敬意を払いつつも、決してそれ一色に“染まらない”のが大人なモードのさじ加減なのです。
■ Interview/尽きることのない好奇心を胸に、挑戦は続く
新しいことに挑戦するのに遅すぎることはないと言うけれど、年齢や経験を重ねるほど、飛び込むのに勇気がいるのもまた事実です。 かつては芸人から絵本作家へと転身を遂げ、その後もアニメーション映画やブロードウェイでのミュージカルの制作など、次々と未知の領域のプロジェクトに挑む西野さんにとって、挑戦とは? その原動力やかつての思いなど、たっぷりとうかがいました。 誰もが踏み出す勇気をもらえるインタビューです。 ── 活動の軸足を置いていたテレビから離れてみようと、決めたきっかけはあったのでしょうか。テレビのレギュラー番組を降りて、絵本作家に挑戦するのは怖くなかったのですか? 西野亮廣さん(以下、西野) 高校を卒業して芸能界に入って、ありがたいことにすぐに売れたんですよね。25歳の時にはMC的な立ち位置で出演してきた『はねるのトびら』が、深夜帯からゴールデンタイムに上がって、レギュラー番組もたくさんいただいて。40代、50代になっても、なんとなく自分はテレビの世界にいるんだろうなと、想像がつきました。ただきっとこのまま軸足というか、両足をテレビに置いていても、いわゆる頂点を極めるのは難しいだろうというのも見えていて。残りの人生をその確認作業で過ごすのは、ちょっと辛すぎたんです。どちらかというと、チャレンジした方がまだマシかも、という消去法ですね。身動きが取れない、選択肢が少ないという状況は、あまりにも危険だから、新しいことを始める。僕はどちらかというと大分、安全策を取るタイプなんです。 そこで、どうせ挑戦するなら、次は海外にも繋がるようなアプローチをしたいと思って、翻訳のハードルが低く、海外の人たちにも伝わりやすい絵本を選びました。ただ最初は全然結果が出なくて、売れるまでにかなり時間がかかっちゃいましたけどね。 芸人から絵本作家へというチャレンジは、先が見えなかったし怖かったんですけれど、いろいろやってきたので、今はもう免疫がつきました。自分が抱えているスタッフは絶対に守ったうえで、今持っているものを捨てるのは全然苦じゃないし、怖くもないんですよね。