『ジルオール』発売25周年。『信長の野望』や『大航海時代』で知られるコーエーによる異色のファンタジーRPG。自由なシナリオと育成にハマる人が続出!【今日は何の日?】
※本記事は、2023年10月7日にアップした記事を再編集したものです。 メーカーのイメージとはかけ離れた存在でありながら、多くのファンを生んだ傑作 【記事の画像(3枚)を見る】 1999年(平成11年)10月7日は、プレイステーション(PS)用ソフト『ジルオール』が発売された日。本日で発売25周年の節目を迎えました。 『ジルオール』は『信長の野望』や『大航海時代』といった硬派なシミュレーションや『アンジェリーク』のようなネオロマンス系のイメージが強かったコーエー(現コーエーテクモゲームス)が発売したファンタジーRPG。メインキャラクターデザインに『ウィザードリィ』などで知られる末弥純さんを起用しており、プレイヤーの数だけ冒険があるフリーシナリオのシステムや、育てかたしだいで得意な戦いかたが大きく変化する育成システムなどが評価され、コアなファンを生んだ作品です。 筆者が惹かれたのは、最初は野盗退治や商人の護衛を請け負うような一介の冒険者から始まり、やがて世界全土を揺るがすような事件に関わる重要な人物になっていく展開や、物語を彩る壮大な音楽。戦争の結果といった大きな歴史は変えられないものの、自分が関わったことでキャラクターの生死が変わるため、ひとりのキャラクターとして歴史に関わっている気分を味わうことができ、本作の奥深い世界設定にハマっていきました。 『ジルオール インフィニット プラス』 『ジルオール』のストーリーは、中世をモチーフにした“バイアシオン大陸”を舞台に“無限のソウルを持つ者”として各地で冒険していくという展開です。主人公の性別や髪の色、誕生日などを自由に設定することができ、さらには冒険のスタート地点を選ぶことも可能。王城のある大都市や穏やかな田舎町など、選んだ場所によって主人公の境遇が変わり、初期のパートナーも変わります。 前述したように自由度の高い冒険が魅力で、旅の途中に目の当たりにする国どうしの戦争や貴族どうしの政争をに参加することもできますし、無視をすることもできます。参加する場合はどちらの軍勢につくかを選べるので、選ばなかったほうを選択していたらどうなるか気になって何度も周回プレイをしたくなる魅力を持っていました。 仲間になるキャラクターは飲んだくれのドワーフ・デルガドや高飛車な性格をしたエルフのフェティ、魔法の実験で通っていたアカデミーの校舎を爆破して追放されたユーリスなど、たくさんのキャラクターが存在。彼らには好感度があり、それぞれのエンディングも存在するため、恋愛ゲームとしても楽しむことができました。 『トリニティ ジルオール ゼロ』 本作の特徴のひとつに“ソウルシステム”があります。ほかのゲームでいうジョブのようなもので、キャラクターの成長に大きな影響を与えるシステムです。冒険中に獲得したソウルポイントを以下の6種類のソウルパラメーターに割り振り、パラメーターが一定値に達すると新たなソウルを獲得できます。 Brave(勇敢さ)Kind(優しさ)Search(探究心)Belief(信仰)Wild(野生)Cool(冷静さ) ソウルは全部で26種類。同じキャラクターであっても、育て方しだいで得意なことが変わってきます。たとえば、回復が得意なドワーフも作れますし、ムキムキのエルフも作ることが可能です。また、特定のソウルパラメーターを上げすぎると入手不可能になる上級ソウルがあるのもおもしろかったですね。 本作は2005年6月23日にプレイステーション2(PS2)で『ジルオール インフィニット』としてリメイク、さらに2009年1月22日にはプレイステーション・ポータブル(PSP)で『ジルオール インフィニット プラス』として再リメイクされました。さらに2010年11月25日にはプレイステーション3(PS3)で過去の世界を描く『トリニティ ジルオール ゼロ』も発売。 しばらく新作が発売されていませんが、コアなファンも多い作品ですし、復活してくれるとうれしいですね。