福沢諭吉の「1万円札」は2種類あるって本当?「ホログラムなし」だとめずらしい!? それぞれの違いを解説
福沢諭吉が描かれた1万円札は、日本で生活していれば日常的に目にする一般的な紙幣です。しかし、この紙幣には2種類あることに気がついている人は少ないかもしれません。実は、色やデザインが異なっている部分があるのです。この記事では、それぞれの1万円札の違いに触れたうえで、古いお札がいつまで使えるのかについて解説します。 ▼実家の物置で「鳳凰」の描かれた100円玉を発見! 昔のお金は今も使える? 高く売れる場合もあるの?
福沢諭吉の1万円札には2種類ある
福沢諭吉が描かれた1万円紙幣には、2つの種類があります。以下で、その違いを説明します。なお、紙幣の発行順はAから始まるアルファベット記号で区別されます。現在は「E券」で、その前は「D券」が発行されていました。 ・D一万円券 最初のバージョンであるD一万円券は、昭和59年(1984年)に初めて発行され、この紙幣の裏面には美しい「きじ」が描かれています。この時の紙幣は、サイズが縦76mm、横160mmで、記番号は当初、黒色で印刷されていましたが、平成5年(1993年)12月以降は褐色で印刷されるようになりました。 ・E一万円券 次に登場したバージョンは、平成16年(2004年)11月に発行が開始されました。この新しいデザインでは、裏面に平等院鳳凰堂の「鳳凰像」が採用されており、その細かいディテールが注目されています。表面だけ見ると前バージョンとあまり差がないように思うかもしれませんが、D一万円券にはなかったホログラムが追加されています。 また、色彩の面で大きな進化がありました。表面には合計12色が使用され、裏面では6色が使用されており、より鮮明で複雑なデザインが実現したのです。このバージョンの記番号も、発行開始当初は黒色でしたが、平成23年(2011年)7月以降は褐色で印刷されています。 以上2つのバージョンは、日本の通貨デザインの変遷を示す貴重な例となっています。それぞれの紙幣は、その時代の技術や美的感覚を反映しており、紙幣収集家や歴史愛好家にとって大変興味深い対象です。 また、これらの紙幣に用いられている高度な印刷技術やデザインは、日本の紙幣が世界でも高い評価を受ける理由の一つとなっています。福沢諭吉を題材としたこれらの紙幣は、日本の文化や歴史を象徴するアイテムとして、今後も価値を持ち続けるでしょう。