【70代単身世帯の割合】30年ほど前と比べて約2倍に「年金月額」と「貯蓄額」の平均はいくらか
【70歳代・単身世帯】貯蓄ゼロの割合とは?貯蓄額の平均・中央値の差も大きく
まずは70歳代・単身世帯の貯蓄事情について、金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)」より確認します(金融資産を保有していない世帯を含む)。 ●【70歳代・ひとり世帯の貯蓄額】平均と中央値 ・平均:1529万円 ・中央値:500万円 ●【70歳代・ひとり世帯の貯蓄額】金額階層別の世帯割合 ・金融資産非保有:26.7% ・100万円未満:5.8% ・100~200万円未満:4.3% ・200~300万円未満:4.1% ・300~400万円未満:3.3% ・400~500万円未満:2.5% ・500~700万円未満:6.6% ・700~1000万円未満:5.1% ・1000~1500万円未満:8.6% ・1500~2000万円未満:5.3% ・2000~3000万円未満:8.2% ・3000万円以上:17.3% 70歳代おひとりさまで平均貯蓄額は1500万円超。 しかし、より実態に近い中央値は500万円となり、平均と中央値では約1000万円もの差があります。それだけ貯蓄額に個人差が大きいと言えるでしょう。 金額ごとの割合をみると、貯蓄ゼロは約4分の1です。一方で貯蓄2000万円以上も約4分の1でした。 ただ、老後の生活費を支えるのは貯蓄だけではありません。 では、老後の生活の柱である公的年金の平均受給額はいくらでしょうか。
【厚生年金と国民年金】平均月額はいくらか
厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」より、現代シニアの平均的な年金額を見ていきましょう。 ●国民年金(老齢基礎年金)の受給額 ・〈全体〉平均年金月額:5万6316円 ・〈男性〉平均年金月額:5万8798円 ・〈女性〉平均年金月額:5万4426円 ●厚生年金の平均年金月額 ・〈全体〉平均年金月額:14万3973円 ・〈男性〉平均年金月額:16万3875円 ・〈女性〉平均年金月額:10万4878円 ※国民年金部分を含む 現代シニアの平均的な年金額は国民年金で5万円台、厚生年金で14万円台でした。 ただし、注意したいのは年金額が非常に個人差が大きいことです。 現役時代の働き方や、厚生年金であれば収入が将来の年金額に影響します。現役時代は今の自分の生活にいっぱいでなかなか意識しないかもしれませんが、今の自分の働き方が老後の公的年金へも影響するのは考えておきたいところです。 また、老後もらえる年金受給額の目安は、現役時代も把握しておくことでしっかりと老後に備えることができるでしょう。 毎年誕生月に送られるねんきん定期便や、またねんきんネットでもご自身の年金について詳しく確認することができるので、現役時代から確認をするようにするといいでしょう。 また、あわせて知っておきたいのが、年金額は毎年度改定されることです。 少子高齢化の日本においては、今後年金受給額が減ることも考えられます。 ねんきん定期便やねんきんネットで将来の受給予定額を確認したり、ねんきんネットでは試算も可能ですが、将来受給額が減る可能性もあることは同時に考えて備えたいところです。