ASBクラシックで約２年９カ月ぶりのツアー決勝進出を決めた大坂なおみ。21年全豪オープン以来のタイトル獲得を狙う。(C)Getty Images

　2025年の女子テニスツアー開幕戦「ASBクラシック」（24年12月30日～25年１月５日／ニュージーランド・オークランド／ハードコート／WTA250）は現地４日にシングルス準決勝を実施。元世界ランク１位の大坂なおみ（現57位）がアリシア・パークス（アメリカ／同82位）に6-4、6-2で勝利し、出産後初の決勝進出を果たした。 【動画】ASBクラシック準決勝ハイライト。大坂対パークスの試合は５分５秒頃から 　出産と産休を経て昨年１月にツアー復帰を果たした27歳の大坂は、2017年以来８年ぶり２度目のASBクラシック出場となる今大会に第７シードとして参戦している。１回戦で予選勝者のリナ・グルシュコ（イスラエル／220位）に6-4、6-4で快勝すると、２回戦でもユリア・グラベール（オーストリア／470位）に7-5、6-3のストレートで勝利。続く準々決勝ではヘイリー・バティスト（アメリカ／92位）に6-7(2)、6-1、6-2の逆転勝ちを収めてベスト４入りを果たしていた。 　パークスとの初顔合わせとなった準決勝は、大坂が立ち上がりで1-3とリードを許す苦しい展開。それでもすぐさま息を吹き返し、第５ゲームから４ゲームを連取して5-3と逆転に成功する。サービング・フォー・ザ・セットとなった第10ゲームでは２本のブレークポイントを握られるも何とか凌ぎ、接戦の末に第１セットを先取した。 　 　第２セットでは大坂が２度のブレークを獲得し主導権を掌握。サービング・フォー・ザ・マッチを迎えた第８ゲームでは0-40から得意のサービスでピンチを切り抜け、１時間11分で試合を締めた。 　大坂のツアー決勝進出は、準優勝した22年３月の「マイアミ・オープン」（ハード／WTA1000）以来約２年９カ月ぶり。試合後のオンコートインタビューでは次のように喜びを語った。 「全豪オープンの直前の大会で決勝に進んだのはキャリアで初めて。何歳になっても、常に（プレーを）改善したり、より良くしたりできることは、本当にうれしい」 　日本時間５日13時以降に行なわれる決勝では第５シードのクララ・タウソン（デンマーク／50位）と対戦する大坂。21年１月の全豪以来４年ぶりのツアータイトル獲得なるか、奮闘を期待したい。 文●中村光佑