『蒐命のラスティル』斬りまくる気持ちよさ特化型アクション。装備を集めてビルドがどんどん派手に。好きな部分の開発に注力したらこうなったみたい(好印象)【TGS2024】
2024年9月26日~9月29日、東京ゲームショウ2024が千葉・幕張メッセで開催。(TGS2024/9月26日、27日はビジネスデイ)。 【記事の画像(19枚)を見る】 インディーゲームコーナーのKIC Gamesブースでは、現在アーリーアクセス中のローグライクアクション『蒐命のラスティル~とこしえの迷宮城~』が出展されていた。 うちわが配布されていたほか、試遊された人には缶バッジがプレゼントされた。 爽快アクション×ビルド構築 ゲームは主人公のラスティルを操作し、迷宮城と呼ばれるダンジョンを攻略していくアクションRPG。ダンジョンの中で手に入れた装備で自身を強化し、ゲームオーバーになればレベルやアイテムをロストする、いわゆるローグライク。 主人公のラスティルは、髪型と色だけ変更可能だった。 すでにローグライクアクションは数多く存在するが、本作はあらゆる同ジャンルからのいいとこ取りかつ、圧倒的なパワーを発揮しやすい、なんでもアリ系のビルド構築が特徴。うまくビルドを構築できれば、ド派手な攻撃で相手を圧倒しながら戦える。 攻撃は基本攻撃のほか、武器と防具に紐づいたスキルを使ってくり出せる。装備の基礎ステータスも重要だが、使いやすいスキルが付いているのかどうかも、ビルドの吟味の基準だ。武器は数本を同時に装備でき、適宜切り替えながら戦闘可能。武器種も豊富で、どの武器を使うのかはかなり悩ましい。 装備品はしっかりと主人公の見た目が変わるのもポイントで、キュートな衣装やカッコイイ鎧などが手に入り、着せ替え遊びも楽しめる。 また、ダンジョンの階層を進むか、特定のオブジェクトからパッシブスキルを獲得可能。取得するパッシブスキルは4択となっており、自分の好きな方向へとビルドを構築しやすい。このあたりは、いわゆる“ヴァンサバライク”の要素になっている。 さらに本作は敵を捕獲でき、捕らえた敵は仲間のキャラクターとして召喚できる。こちらもビルドのひとつであり、コレクション要素になっているのも楽しい要素。とはいえ、試遊の中ではまだまだ未知数のシステムだった。 今回、初見プレイながらにハード難度で挑戦してみたが、道中はビルドの方向さえ定めていれば、サクサクと進んでいけそうだ。そもそも出現する敵が少なく感じ、高い火力がそこまで必要ないと感じたのも要因だろうか。 ただし試遊の最後で登場したボスはかなり強く、こちらはハードモードらしい高難度となっていた。おそらくノーマルならばもっと楽に戦えたと思うが、ハードを選んでおいたことで「もっとちゃんと考えてビルドすればよかった……」と後悔でき、逆に本作の奥深さを味わえたと言える(試遊時間の都合もあるので、だいぶ適当に考えていた)。 システムから作者の“好き”が感じられた ビルドが極まってくるとあらゆるアクションに追加攻撃などが付与され、攻撃するだけでエフェクトがバンバン飛び出し、ド派手な画面になっていくのも楽しい。 “装備を掘る”、“選択でスキルを身につけていく”といったビルドの楽しさと、“ビルド構築で画面がどんどん派手になっていく”といった要素により「ああ、ローグライクの突き詰めた楽しさが詰まっているな」と感じた。 1点だけ気になったのはダンジョン攻略のテンポだ。木箱や樽などを壊すとお金やアイテムが手に入るのだが、オブジェクトの数が多すぎて、どうしてもテンポが悪く感じてしまう。ゲームに慣れている人ほど「もったいない」と全部壊そうとすると思う。すると、数がかなり多いので、なかなか先に進めない。 ビルドにより回避アクションにも攻撃が付いてから多少楽になったのだが、数が多すぎてスルーしがちになってしまった。もちろん壊す楽しさもあるので、そこは本作に慣れてくると感じかたが変わってくるのだろうか。 『蒐命のラスティル~とこしえの迷宮城~』は2024年4月よりアーリーアクセス中で、すでに遊ぼうと思えば購入することで先行体験可能。短時間での試遊では物足りなく、筆者はさっそく購入した。 なお、作者に話をお聞きしたところ、12月には大型アップデートを予定。また、正式リリースは2025年の春ごろを目指しているとのこと。現状、アクションやローグライクの部分はほぼほぼ完成しているそうで、ゲームのおもしろい部分は固まっているものの、ストーリー部分がほとんどできていないそうだ。物語よりもゲーム性を先に優先しているあたりも、やはりそこが本作で作りたかった部分なのだなと感じた。