国際刑事裁判所のネタニヤフ首相への逮捕状は「イスラエルの自衛権侵害」 駐日大使が非難
パレスチナ自治区ガザでの戦闘を巡り、国際刑事裁判所(ICC、オランダ・ハーグ)が戦争犯罪と人道に対する罪の疑いでイスラエルのネタニヤフ首相らの逮捕状を出したことについて、同国のコーヘン駐日大使は22日、「わが国の自衛のための権利を侵害する決定だ」と非難した。東京都内のイスラエル大使館で日本メディアの取材に応じた。 【写真】逮捕状が出されたイスラエルのネタニヤフ首相と前国防相のガラント氏 コーヘン氏は人道に対する罪の指摘に対し、「われわれは食料や物資供給、ワクチン接種のほか、攻撃前に住民に避難を呼びかける早期警告を発信している」と反論。今回のICCの判断により、国際司法制度に対する「信頼が損なわれる」と主張した。 また、ICCはイスラム原理主義組織ハマス幹部の逮捕状も出しており、コーヘン氏は「民主主義国家のイスラエルをテロ組織であるハマスと同列視する決定は不条理だ」と強調。日本に対し「今回のICCの決定を受け入れないでほしい」と訴えた。(岡田美月)