イチローのトレードはあるのか?
■ガードナー放出の可能性は低い ところが、現時点では、「ヤンキースにそのつもりはない」と、複数の地元メディアが報じている。彼の能力に関しては、ヤンキース自体が高く買っている。そうなると必然、イチローがトレードされるのでは、ということになる。 650万ドルという年棒がネックではあるものの、仮にヤンキースが一部を負担する、ということであれば、その割合が増せば増すほど、手を挙げるチームは多くなるだろう。外野を守れるリードオフマンを探しているタイガース、レイズ、レッズなどは、真っ先に問い合わせてくるに違いない。エルスバリーを失ったレッドソックスも、候補か。 確かに、今年は打率2割6分2厘に終わり、10月に40歳となったイチローに対し、「時間には逆らえない」との指摘はあるが、一方で、まだまだ戦力になる、との評価もあり、あるア・リーグ東地区のスカウトなど、「起用法次第。彼の能力を必要としているチームはある」と話していた。 ヤンキースからのトレードはむしろ、イチローの出場機会を増やすことになる。このままヤンキースに残留すれば、守備固め、代走、代打、レギュラーが休む場合の交代要員としての出場が中心。イチローのような状況に置かれたベテランなら、多くがトレードの道を模索するに違いない。 ■ヤンキースがイチローを必要としている しかしながら、どうやらその実現性は、低い。他チーム以上に、ヤンキースがイチローを求めているからだ。守備固めに起用できる、代走でもいい。外野手の全守備位置を守れるだけに、いろんな選手の代役も務まる。1、2番という難しい打順も打てる。器用なイチローは、持ち駒として、実は価値が高いのだ。 また、前出のスカウトは、こんな見方もしていた。 「エルスバリーもガードナーも、故障の多い選手だ。それを考えたとき、ヤンキースは保険としてイチローをキープしておきたいのでは」