ぜひウチへ! 現在フリーの外国人監督(10)3度もW杯前に解任…。頑固な元日本代表監督は?
監督交代はチームの状況を大きく変える大チャンスである。欧州主要リーグも2023/24シーズンのおよそ半分が経過、そして直近のインターナショナルマッチウィークの結果により監督人事に揺れている代表チームもある。今回は今すぐに招聘が可能な現在フリーの立場にある世界有数の監督を紹介する。
ヴァイッド・ハリルホジッチ(ボスニア・ヘルツェゴビナ) 生年月日:1952年5月15日 前職:モロッコ代表監督 日本人にも馴染み深いヴァイッド・ハリルホジッチ監督は、クラブだけでなく、複数の代表チームでも確かな結果を残してきた人物である。しかし、確固たる評価を得られていないのが現状だ。 これまでハリルホジッチ監督は、コートジボワール、アルジェリア、日本、モロッコの代表監督を務め、いずれもワールドカップ本大会に導くという素晴らしい功績を収めている。2014年のブラジルワールドカップではアルジェリア代表を史上初のベスト16へと導き、後に同大会で優勝するドイツ代表を大いに苦しめるなど、世界に衝撃を与えていた。 しかし、同監督がW杯本大会で指揮を執ったのは2014年のブラジル大会が最初で最後だ。コートジボワール代表、日本代表、モロッコ代表を率いW杯出場権を手にしたのは上記の通りだが、いずれも大会前に監督の座から降ろされている。W杯目前で解任される例がまったくないわけではないが、それを3度も経験しているのは世界でハリルホジッチただ1人だろう。 ハリルホジッチは頑固な性格で、規律を重んじ、己の信念を曲げない。それ故どんなスター選手であっても忖度はしないが、その態度が一部の選手たちとの対立につながり、実際に「選手とのコミュニケーションや信頼関係」を理由に日本代表監督を解任されている。モロッコ代表でもハキム・ツィエクやノゼア・マズラウィという中心選手を追放するなど高圧的な態度をとり、モロッコ国内から批判を浴びてしまった。ただ、デュエルの強さなど彼がピッチ内に残してきたものも大きく、実際に日本代表やモロッコ代表はその後のW杯で躍進した。その手腕だけでいえば、フリーの同監督を招聘しようと考えているチームがあったとしても不思議ではない。
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