【全文】国民民主党・榛葉幹事長に聞く!「皮肉だが玉木のチョンボで…」“対決より解決”の実現へ “本当”の全国政党になるために
“本当”の全国政党になるために
-一方で28議席とはいえ、まだまだ野党1党には遠く及ばない数字となっているわけですけれども、いまの国民民主党に足りない部分、今回の衆院選で足りなかったという部分は何かありますか? 国民民主党・榛葉幹事長: 1つの反省として、本当は28人ではなくて31人だったんですね。(注:衆院選で比例名簿に登載された候補者数が獲得議席数を下回り北関東ブロックと東海ブロックで計3議席を他党に譲った)ところが我々にも体力の限界、つまり1人の候補者を出すと莫大な金額がかかるんですね。勝っても負けてもかかります。法定得票数を取れなければ供託金を没収されますから、あれが我々の正直マックス、実は体力以上の候補者を立てたんです。 ところが、それでも全員当選してしまって、特に東海は2人比例の枠を他党に譲らざるを得なかったというのは、本当に申し訳なく思うんですけれども。 まだまだ足りない点というのは圧倒的過半数以上が新人議員ですから、(衆議院で)政治経験があるのは元々7人ですからね。これから新人をどう教育していくのか、そして即戦力としてどう育てていくのか。 そして今度は参議院ですね。この参議院と地方組織。これがやはり党の土台になりますから、この地方議員をどうやって増やしていくかということが1つの大きなテーマだと思います。
「国民民主党は変わっていない」
-国民民主党は「対立・対決より解決」ということを結党以来訴えて来たと思いますし、「現実的な政策を」ということを訴えて来た一方で、なかなか支持率が上がってきませんでした。しかし、今回の衆院選ではこのような結果を出せたという中で、これは国民民主党が何か変わったのか、変えたのか、それとも国民のマインドが変わってきたのか、そのあたりはどのように感じていますか? 国民民主党・榛葉幹事長: 国民民主党は正直変わっていません。玉木を中心に我々仲間が全員野球で政策を訴えると。 変な話、玉木がチョンボしたでしょう。あれで支持率が落ちると思ったら、あの後も支持率はどんどん伸びていって、実は先日のアンケート(世論調査)では立憲民主党よりも支持率が上回ったんですね。立憲民主党さんは160名以上いて、我々は衆議院28人でしょう。参議院を入れても40人弱。その党が(野党)第1党よりも支持率が高くなったっていうのは、皮肉ですけれども、玉木のチョンボで全国的に「あっ、玉木さんの党なんだ」「国民民主党なんだ」と。「あ、103万円の壁をぶち破ろうとしたり、ガソリン減税をやろうと頑張っているのは国民民主党なんだよね」と。で、「あの党って対決より解決とか言って批判政党じゃないよね」と。 やっぱり政策がしっかりしていて、我々は訴える方法、特にネット上では非常に多くの方に関心を持っていただいて、このうまい相乗効果がいま支持率のアップにつながっているので、ただ、これをどう維持して、もしくは伸ばしていくのか、これからが勝負だと思っています。 -ようやく国民民主党という存在が認知されたということでしょうか? 国民民主党・榛葉幹事長: 私はやはり物事の真理は真ん中にあると思うんですよ。中道中庸。ただ、政治や選挙は関心を得ようとすると極端なエッジが効くんですよね、食べ物じゃないけれど、激辛とか。政党も右にものすごく行ったり、左に極端に行ったり、今までの政治はそれがどんどん極端になっていって、(有権者が)「選択肢は結局、自民党しかないんでしょ?」「野党第1党ってやっぱり政権を取る気がなく、批判ばかりしているけれど、やっぱり自民党もダメかもしれないけれど、野党もダメだよね」と。 そこに当たり前だけれど対決より解決で、政党同士が悪口を言い合ったって国民の生活はまったく良くなりませんから。私が新橋の街頭演説で、「与党と野党が『お前の母ちゃんでべそ』と言い合ったって子供の腹は膨らまない」と言って、あの時にピンと潮目が変わったなと思ったんです。あの時、やっぱり群衆がグッときて、その動画もものすごく回ったんですけれども、やっぱり「自民党がダメなのはわかったけれど、じゃあ野党は何をやるんだ?」と、そこで国民民主党が愚直に政策を訴える。 それで国民の皆さんが「こういう政党があるんだ」「この政党を我々は探していたんだよね」というのをものすごく感じて、いま一番私たちのところに来る支援者で多いのが、自民党(支持)を辞めて国民民主党に来るというのが一番多いですね。
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