ねんきん定期便「前に見たからいいや」とポイ。実は重大な見逃しがあるかも?
封書で送られているねんきん定期便、どこを見れば良いか?
ハガキ形式のねんきん定期便では月別状況(全期間)が13ヶ月ですが、封書の場合、働き始めた時または20歳から現在までの年金記録が記載されています。 次の年金加入履歴も含めて、一度確認してみましょう。 まず、これまでの年金加入記録が記載されています。年金をもらい始めるまえまでには確認しておいてください。 正社員の場合は厚生年金に加入していますが、派遣、パート、アルバイトであっても、条件によっては厚生年金に加入していることもあります。 自分では厚生年金に加入していたと思っていても、加入履歴に反映されていないと、将来の年金につながらないので特に注意してください。 特に上の例のような場合、番号002と003の間に1年間、日本年金機構では確認できない期間があります。 漏れがあれば、できるだけ早く年金事務所に相談に行ってみましょう。 年金の記録が漏れている場合、年金が少なくなることもありますし、場合によっては期間が足りずに受給できないこともあります。 漏れがあっても、勤務した記録や保険料を納めた証拠がなければ、立証できませんので年金をもらえなくなることがあります。 老後の年金については、自分で年金請求をするので確認できますが、遺族年金や障害年金も過去の記録から年金が支給されます。 特に遺族年金は、本人ではないとわからない年金の加入記録があるかもしれません。
ねんきん定期便は必ず確認を
1年に1回送られてきても金額が変わらない、見る場所がわからない、と思いがちなねんきん定期便。 しかし、過去1年間の給与や賞与、保険料の納付状況は確認できるでしょう。 封書でねんきん定期便が送られて来た際は、過去の記録も確認することができますので、確認してみてください。 ねんきん定期便を無くしてしまった方は、年金ネットに登録すれば、今までの年金記録や見込み金額などもスマホやパソコンを使って閲覧することができます。 年金に漠然とした不安を持っている方も多いのですが、どのくらいもらえるのか、また老後に生活する上で、どのくらい足りないのかを事前に確認することで、将来の準備をすることもできます。 1年に1回くらいは確認してみましょう。
参考資料
・日本年金機構「大切なお知らせ、「ねんきん定期便」をお届けしています」 ・日本年金機構「「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(令和5年度送付用)」
香月 和政