今、一番聴き応えのある落語家のひとり全国ツアー『春風亭一之輔のドッサりまわるぜ2024』
映画・音楽・舞台など各ジャンルのエンタメ通=水先案内人が、いまみるべき公演を紹介します。 【水先案内人 山本益博のおススメ】 この夏、素敵な落語本が出版された。中村計著『落語の人、春風亭一之輔』(集英社新書)である。本の帯には「ふてぶてしいのになぜ魅せられるのか?」とある。読了すると、落語家一之輔ばかりか、人間一之輔としての魅力がたっぷりと描かれている。 「高座の登場の仕方」ついて、著者は「一之輔はうつむきながら、不機嫌そうな表情を浮かべ、ゆらゆらと登場する。まったく覇気を感じさせない上、色白なため、毎度、体調が悪いのではないかと心配になるほどだ」 それに対する、師匠の答えは「たぶん、僕の素です。あんまりニコニコして出るのも性に合わないんで。あとは、ちょっと演出もあるかな。不機嫌そうに出てきて、不機嫌そうにしゃべり始めたら、この人何なのかなってお客さんが見てくれるじゃないですか」 『笑点』のレギュラーになって以来、益々人気絶大の一之輔。6日(日) の相模女子大学グリーンホール以外、10月は15日(火) は麻生市民館、20日(日) には三鷹市公会堂などで独演会がある。今、一番聴き応えのある落語家のひとりである。 <公演情報> 『らくごDE全国ツアー Vol.12 春風亭一之輔のドッサりまわるぜ2024』 2024年10月6日(日) 神奈川・相模女子大学グリーンホール 大ホール 開場 13:00 / 開演 13:30