アジサイ咲き始める 見頃は中旬 三重・松阪の朝田寺
ボタンの寺として知られた三重県松阪市朝田町の朝田寺(髙橋義海住職)でアジサイが咲き始め、色とりどりの花が訪れる人たちを楽しませている。無料開放で、見頃は6月中旬という。 同寺は50年ほど前からボタンの名所として親しまれ、県内外から大勢の人が見物に訪れた。しかし昨年、温暖化の影響で猛暑に耐えきれず育ちにくい状況になったため閉園。ボタンは残った株を育てるにとどめ、代わりに「供養に訪れた人の新たな憩いの場に」とアジサイを増やすことにした。 現在、約2千平方メートルの庭で約30種、500株ほどを育てている。今年は5月末ごろから咲き始め、現在3割ほどが開花。白く長細い花房を持つカシワバアジサイや、深紅の花びらが特徴のヤマアジサイのクレナイ、仏の誕生を祝う花まつりで飲む甘茶の原料となるアマチャなど、色鮮やかで形状も多様な花が咲き誇っている。 種類によって開花時期が異なるため、訪れるタイミングで見られる花も違う。 髙橋住職(52)は「まだ『アジサイ寺』とまではいきませんが、少しずつ増やしていけたらと思います。ぜひ、見に来てください」と話している。