「どうしてだろう・・・?」歴史のギモンを科学で紐解いてみよう!
みなさんは新聞を読んでいますか?新聞を読み続けることは、知識や読解力、思考力、表現力が身につくといわれています。今回は、創刊から55年を超える「朝日小学生新聞」の富貴編集長が登場!ニュースを子どもの視点でやさしく・詳しく解説している朝日小学生新聞でピックアップされた、歴史の話題を教えて頂きます。 みなさんが、歴史を好きになったのはいつごろですか?小学校高学年ぐらいからかなあと想像しています。社会で歴史について本格的に学ぶのも6年生ですしね。 朝日小学生新聞で2月8日、小学1~3年生向けの「ほっとニュース」というコーナーで、奈良市の富雄丸山古墳(とみおまるやまこふん)で見つかった「木棺(もっかん)」が公開された話題を紹介しました。低学年の方に興味を持ってもらえるか心配ではありました。しかし長い間、木の箱が腐(くさ)ることなくきれいに残っていたことに、驚(おど)いてもらえるはずと思いました。 ひとつのニュースをきっかけに、さまざまな分野に興味(きょうみ)・関心を持ってもらえるとうれしいです。先の木棺の話題は、2月24日の「ニュースで広がる理科」で、「どうしてくさらなかったのか?」と理科の視点(してん)からもとりあげました。 木が腐るのは、微生物(びせいぶつ)「腐朽菌(ふきゅうきん)」の働きによるものです。そして腐朽菌が活動するためには、「空気」「水分」「温度」が必要です。富雄丸山古墳の木棺は粘土でおおわれていたため、空気や水の出入りが少なく、腐朽菌が活動できなかったようなのです。また、抗菌(こうきん)作用のある銅(どう)でできた品物が近くに埋(う)まっていたことが影響(えいきょう)した可能性もあるんだとか。 読者のみなさんには、「どうしてだろう」という疑問を大切にしてもらいたいですし、疑問を持ったら自分で調べたり、まわりの人に聞いたりすると、楽しく知識が身につくと思います。 「どうしてだろう」といえば、日本の歴史で大きななぞのひとつが、明智光秀はなぜ信長を討ったのか、ですね。光秀の話題を朝日小学生新聞で2月9日にとりあげました。信長に命じられ、琵琶湖(びわこ)のほとりにつくったとされる「坂本城」。あとが残っておらず「幻の城」とされています。その坂本城跡(滋賀県大津市)から、長さ約30メートルの石垣や堀が見つかったそうです。この発見で、城の実態がわかる可能性があるそうです。続報が、期待されますね。 このコラムも今回で最後です。短い間ですが、読んでいただきありがとうございました。次は朝日小学生新聞でお会いできるとうれしいです。ではまた!
富貴 大輔 / 朝日小学生新聞編集長