東北海道の魅力 世界へ くしろ広域観光誘致推進協、タイから招きツアー
北海道の釧路、根室管内の自治体や観光協会、経済団体などでつくる「くしろ広域観光誘致推進協議会」は、タイの旅行会社CoCraftTravelのポンサコーン・ウォンチャンキットさん(33)と旅行メディア運営者でインフルエンサーのシティポーン・ヤーナワルットヲンさん(35)を招いた3泊4日のツアーを行った。東北海道エリアの魅力を世界に発信するとともに、認知度向上や訪日外国人観光客の増加につなげる狙い。 2018年度のタイから北海道への延べ宿泊客数は約57万人と、国と地域別では5番目に多いものの、釧路、根室管内での延べ宿泊客数は2565人にとどまっている。観光先としての伸びしろが大きいことから今回、Cool釧路市観光大使のコーラワン・コサキットチャラートさんの協力を得て、招(しょう)聘(へい)が実現した。 期間は4~7日で、2人は阿寒国際ツルセンターグルスでタンチョウを間近に観察したり、阿寒湖でのワカサギ釣りやモーニングカフェツアーなど、さまざまなアクティビティーを体験したほか、最終日の7日には釧路和商市場や細岡展望台などを巡った。 今回の体験について、ヤーナワルットヲンさんは「巡った全ての場所を気に入ったが、なかでも阿寒湖、摩周湖、屈斜路湖の3湖は写真映えしタイからの観光客を引きつけるだろう。自然の豊かさをアピールすれば、もっと多くの人に来てもらえると思う」と評価。一方で「列車の本数が少なく、移動手段が貧弱。鉄道に関する説明書きが日本語しかなくて分かりにくい」と改善点も指摘した。 ウォンチャンキットさんは「阿寒湖には何度か来たことがあるが、ホテルとホテル内の娯楽が充実していて素晴らしい。東北海道には旅行を楽しむ要素がそろっており、足りないのは知名度だけだ」と話した。 この日、2人に随行した市観光振興室の岡田啓佑主査は「今後も旅行業関係者やメディアと連携し、東北海道エリアの認知度向上を図っていきたい」と話していた。
釧路新聞