心が落ち着く青い壁に観葉植物など刑務所と思えぬ工夫 発達障害の受刑者支援に医療、行政が連携
関西テレビ
刑務所と医療施設、そして行政が連携です。 受刑者の社会復帰を支援する、全国初の取り組みが、大阪で始まっています。 大阪刑務所と刑事医療施設の西日本成人矯正医療センターが、大阪府などと連携して11月から始めた取り組み。 それは、発達障害のある受刑者の社会復帰への支援です。 昨年度の法務省の調査では、受刑者全体のうち、およそ12%が発達障害の疑いがある人や、診断された人だとわかりました。 今回のモデル事業では、大阪刑務所で、看護師や作業療法士、教育や福祉の専門家などと、個々の特性に応じた治療や支援計画を行い、社会復帰を支援。 また、自治体や保護観察所などとも連携して、早い段階から、出所後の生活環境の調整などを行います。 【記者リポート】「こちらは、感情が高ぶった人が落ち着くための部屋です。壁は冷静さを保つ青。リラックス効果のあるクッションやぬいぐるみが置かれています」 廊下には観葉植物を設置。 面接をする部屋には温かみのある家具を置くなど、従来の刑務所にはない工夫が凝らされています。 【大阪刑務所 谷口晃康所長】「再犯防止策を進めるうえでは、今回は発達障害関係をターゲットにしたが、それ以外の方にも含めてやるということが意義深いものだと感じている」 支援期間は1年間が目安で、30人程度を対象に現在、選定を進めています。
関西テレビ