世界5位ルブレフのモチベーションの高さをコーチが称賛!「彼はやる気を起こさせる必要がない」<SMASH>
男子テニス世界ランク5位のアンドレイ・ルブレフ(ロシア)のコーチを務めるフェルナンド・ビセンテ氏(スペイン/元29位)が、スペインのテニス専門メディア『Punto de Break』のインタビューに登場。ルブレフのテニスに対する意識の高さについて言及した。 【画像】ルブレフはじめウインブルドン2023で熱戦を繰り広げた男子選手たちの厳選写真を公開! 攻撃的なフォアハンドを武器に、気迫溢れるプレーでファンを魅了し続けている26歳のルブレフ。2023年、グランドスラム(四大大会)では、全豪オープン、ウインブルドン、全米オープンでベスト8入りを果たすなど、トップ10プレーヤーとして安定した成績を残している。 その活躍をサポートしているのが、2016年からコーチを務めるビセンテ氏。20年には「ATPアワード」(男子プロテニス協会が発表する年間優秀選手などの賞)の最優秀コーチ賞に選出されている名手だ。このほど、ビセンテ氏はインタビューで「彼はやる気を起こさせる必要がない」と、ルブレフのモチベーションの高さを称賛した。 「試合で勝てるようになりたいと言いながら、努力をしない選手たちがいるが、彼の場合はそのようなことは一度もない。テニスに対する情熱を持っていて、強くなるための努力を積極的にするんだ」 また、昨年8月からトップ10を維持しているルブレフだが、ノバク・ジョコビッチ(セルビア/世界1位)やダニール・メドベージェフ(ロシア/同3位)らに対しては分が悪く、グランドスラムでの上位進出を阻まれている。彼らに対抗するためには、「メンタリティの部分で改善が必要」というビセンテ氏。コート上でのルブレフの気性を踏まえ、今後の課題を次のように語った。 「彼は試合序盤で素晴らしいプレーをしていても、一度集中力を切らしてしまうと、自分自身を制御できなくなりパフォーマンスが下がってしまう。彼はそれを理解する必要がある。ジョコビッチやメドベージェフにはそこの修正力があり、またギアを上げることができる。もっと良い成績を収めるためには、こういった部分を改善していきたい。 そして『勝ちたい』という気持ちを抑えることだ。誰もが準決勝、それから先に進みたいと思うものだが、トーナメントを勝ち抜くにはエネルギーをセーブする必要がある。自分を信じて、謙虚になることを理解しなければならない」 テニスへの情熱が強すぎるが故に、自分自身を制御できない場面が多々見られるルブレフ。もうワンランク上のレベルに行くために克服しなければならないこの問題を、来季はどう改善していくか。今後のプレーぶりに注目したい。 構成●スマッシュ編集部