アフリカ・ベナンからの留学生が米穀店で職場体験 日本のコメ作りを母国のために(島根・松江市)
山陰中央テレビ
アフリカ・ベナンから留学しているマリアム・アダムさん。 島根大学の大学院で日本のコメづくりについて学んでいます。 研究の一環として、農作業も体験してきたマリアムさん。 今度はお米屋さんで職場体験、母国の食を豊かにするため、奮闘の日々が続いています。 精米されたばかりのお米を真剣な表情で見つめるのはマリアム・アダムさん。 マリアム・アダムさん: 「とっても綺麗です。白いです」 アフリカ・ベナンからの留学生、鳥取大学と島根大学などが共同設置している大学院で日本のコメづくりを学んでいます。 マリアムさんは2019年に、初めて来日。 島根大学では、2021年からこれまでに田植えや稲刈りなど農作業を体験する一方、JAなども訪問し、コメの流通についても学んでいます。 マリアムさんが訪れたのは松江市内の米穀店。 コメの販売についてのそのノウハウを学びます。 ここでは精米から袋詰めまでの作業を体験します。 マリアム・アダムさん: 「簡単に見えたけどそんなに簡単じゃない」 続いてやってきたのは米の保存倉庫。 藤本米穀店・藤本真由社長: 「毎月末の在庫を取らないといけないので、数えやすいように整理整頓すること」 お米の品質管理について説明を受けました。 マリアム・アダムさん: 「お米の保存方法がとても完璧。とてもびっくりした。お金がかかるのでベナンには全然ない」 マリアムさんの母国・ベナンはアフリカ西部に位置し、人口は約1300万人。 主食はトウモロコシですが、人口の増加に伴って近年、コメの需要も急上昇しています。 しかし…。 マリアム・アダムさん: 「ベナンはお米を作るのは30%だけ」 水資源が乏しく、また機械化も進まないことから生産はなかなか伸びず、コメの自給率は約30%。 多くをインドなどからの輸入に頼っているといいます。 マリアムさんはこうした現状を改善したいと、コメの自給率ほぼ100%の日本にやって来ました。 品質を保ちながらたくさんのコメを保管するため、必要な倉庫ですが、ベナンではコスト面などの課題がまだまだ多いそうです。 マリアム・アダムさん: 「一番大事なのはベナンでつくられたお米をベナンで買う事」 輸入に頼らず、国内生産だけで重要を賄えるようにしたいと話します。 マリアムさんは2025年3月、大学院を卒業する予定で、卒業後も島根県内の米穀店で働きながら日本のコメづくり・流通をより深く学びたいと考えています。 母国の「食」を豊かに…。 マリアムさんの夢への挑戦はまだまだ続きます。
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